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smashing! ぎゃくドッキリはしゅうとうに

佐久間鬼丸獣医師と喜多村千弦動物看護士が働く佐久間イヌネコ病院。そこで週1勤務をしている、大学付属動物病院の理学療法士・伊達雅宗。彼は佐久間の病院の経理担当である税理士・雲母春己と、伊達の後輩・設楽泰司の恋人。

今日は佐久間んとこ手伝う日。俺が来ると暇なる伝説は今だ健在でね、午前中はワンちゃんの予防注射があったねえ、目の保養、ウン。そこでですね、波風も立たないていうか横風もなんも起きないここのお二人をですね、お昼休憩を使って俺、マサムネくんがこっそり実況中継しようと思うん。

お昼はねえなんとひつまぶし。佐久間のお兄ちゃんからのふるさと便がいっぱい届いたらしい。ウチ用にも分けてもらえてるからあとで持って帰るとして、食いしん坊てのはどこも似たようなもんなんだけど、佐久間のご当地グルメに対する飽くなき追求がね、こだわり強いん。もうさ秒単位で見張ってるからチンのとこで。あ、チンっていってもレンジだからねハルちゃんっ。

俺の胸ポケットにあるペンが実はカメラついてて、そんでこんな感じなってるんだけど、今んとこバレてない大丈夫。あーひつまぶし旨いやあ、千弦が得意げにムフンな顔してる。鼻がちょっとプクッとして面白いんよね。さ、ひつまぶしも佳境に差し掛かったとこで、あとおやつ食べたら少し横なってテレビ見るねえ、んじゃまたあとで。

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「お察しの通りの逆ドッキリの時間です。あなたの、あなたの、あなたの癒し系ダンディ魔神ちぃたんですチャンネル登録よろしくお願いし」
「千弦、伊達さん起きちゃうからほら」
「あ、ハイ」

早速だが例のペンを持ってるのは雅宗先輩だけじゃない。俺も鬼丸も持ってる。てか持たされたのクールビューティメガネに。というわけでこのペン(何らかの動画入り)を雅宗先輩のと取り替えて、そのまま家に持ってってもらうってことで。中身を皆で見ていただこう。いやヤバい映像が撮れたわけじゃないんだ、いやある意味ヤバいかな?ハハッ、あんなでも可愛いもんだからいいんじゃないか?

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「伊達さん、これは」
「…ちぃたんんん」
「ンフ…♡説明していただけますか?」

たくさんのお土産を手に、意気揚々と自宅に戻った伊達がパソコンで流した動画には、まるで顕現したカタナ系くっそ美形な飼い主を相手に、デレて鼻の下を伸ばす獣医師が映ってしまっていたのだった。んなんでええええええ!



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