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レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドとメタ認知(3)条件的知識のメタ認知

 メタ認知とレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドの関係を考えていこうとするなかで「宣言的知識」と「手続き的知識」のメタ認知について考えてみた。

 今回は第3の知識分類である「条件的知識」のメタ認知について考えてみる。

 「条件的知識」は、「宣言的知識」や「手続き的知識」が効果を発揮できるかどうかの条件についての知識である。ほとんどの知識は特定の条件の下でのみ真となりうる。知識を適切な場面で想起し、活用できることは役に立つ。

 「条件的知識」を自覚している状態、すなわちメタ認知ができている状態は、知識の正しい活用を検討するために役立つ。

 レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドのワークで、「条件的知識」のメタ認知を高める狙いで、いきなり「条件的知識」を参加者に作ってもらうことは難しそうだ。何らかの意見をブロックで形にしたあとに、「その考えはどのような条件の下で正しいといえますか(どうなったら通用しなくなりますか)」と問うことで意識させることはできるだろう。

 「条件的知識」のメタ認知を高めるもうひとつの方法は「出来事のプレイ」という応用技術を使うことである。これによって、今、正しいと考えていることがいかに条件に依存しているかを意識させることができる。

 また、「条件的知識」をメタ認知を高めることで、逆にあえてそれを外す発想へと参加者を導くことができるかもしれない。いままで活用されたことのない状況へ新たな知識を当てはめる。いわゆる「水平的思考」である。

 「水平的思考」が商業的イノベーションにつながっていく例は多くある。
レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを応用としたものとしては、昨年開発した未来を旅するワークショップがある。未来を現在との条件が変わった世界だと定義し、条件を変えることで「社会」や「生活」の意味をアップデートしてあたかも未来を旅しているかのように感じるようになっている。

 機会があればぜひ体験していただきたい。

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