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2024年3月の記事一覧
アートとレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドージョン・デューイ『経験としての芸術』をもとに考える
ジョン・デューイという20世紀前半に活躍したアメリカの哲学者の著作『経験としての芸術』を読んでいる。
ジョン・デューイと言えば、教育哲学にも大きな影響を与えており、問題解決型の学習(PBL)という考え方の源流と位置付けられることが多い。私もその文脈で彼の著作に接してきた。
その後、問題解決の第一歩として、自分自身の思考を一歩離れて理解するというメタ的な思考の重要性を感じ始め、それを促進する一つ
話し合いのズレの体験を巡って~レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを活用してそれをどのように避けるか
先日、ある研修会に参加して、いろいろなワークを体験した。
非常に多くの学びがあったのだが、最も印象に残ったのは、ある問題について全員で話し合い、全員一致で解決策を定めるワークでの体験であった。
ワークへの参加者は19名で、5つのグループに分かれて同じ問題について考えた。まず、それぞれのグループで話し合い、全体でその回答を共有するというものである。
グループ内でも、グループ間でも話し合いの中で
取り組むべき課題について考えることとレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッド
全員で何らかの課題を解決しようとすることは大事であるが、「何が取り組むべき課題か」を考えず、なんとなく課題として設定しているのであれば、それを考えてみる価値がある。
なぜなら、実際に、課題といっても、人によって理解やとらえ方が異なるからである。例えば、「離職問題」は、ぱっと文字を見ただけだとかなり明確な問題のように感じられるが、人によって問題である離職とそうでない離職が人によっては区別されて
現実を見るということをめぐって
レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを使ったワークショップを繰り返し行っていると、現実というものは、その人の人生観や職業観、信念に沿って切り取られ、意味づけられた説明であるということがよくわかる。
この考え方自体は、エトムント・フッサールの現象学から存在しているものであり、中国の老荘思想の根底にも存在しているという説明も可能かもしれない。
つまり、人間は経験や主観に縛られながら世界を見てい
『実践アクションリサーチ』をレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドの文脈で読む(4)第3章 アクション・リサーチを理解する p.64~
上記の『実践アクションリサーチ』の第3章では、前章までに扱われてきたアクション・リサーチの持つ特徴の他に、知の特徴、哲学、実際に行われる際のモードの多様性についても触れられている。
アクション・リサーチに関する特徴については過去のNoteで扱っているので今回はその他のものを主に扱いたい。
アクション・リサーチから生まれる知
アクション・リサーチは、新たなる知を生み出すものであるが、それは