好きを伝える文章講座イベントレポ:「読者目線。読む人にやさしいこと」を意識しよう
昨晩『伝わる文章のコツは?好きなものへの愛を語る文章の書き方を、三宅香帆さんに学びます! #クリエイターフェス』というオンラインイベントに参加。
視聴しながらリアタイでnoteにまとめてみました。
講師:三宅香帆さん
以下のような本を書かれています。
気になる。。。
「好き」について語った本で生計を立てていた。そんな三宅さんが伝える「文章術」とは。。。
講義前半:「伝わる文章」の大原則
原則① ターゲットを明確に
誰に向けて書いている?
書いている時に、文章を読む人が見えていない。
読書感想文を書く時、それを読むのは本を知ってる人?本を知らない人?どっちに向けて書くのか。
みんなに向けて書こうとすると、誰にも伝わらない文章になってします。友達の〇〇さんにむけて書こう。
この文章は誰に向けて書いているのか?を考えて書く。
「誰に向けて」は毎回変わってもOK。例えば、
村上春樹を嫌いな人に向けて
村上春樹を好きな、同志に向けて
ターゲットが変われば、書く内容も変わる。
作家さんや出版社さんに向けて書くのもあり!
原則② 文章はつかみが命
インターネットを見てる人は、みんな忙しい。
文章の「つかみ」を怠けない。それが、やさしさ。読者に対してやさしさをいっぱい投げかけている文章が、読んでもらえる文章。
まず最初に何を書くかが、重要!
ブログの場合、共感されそうな自分のエピソードをつかみに。その後で、本のあらすじ。
新聞書評だと「誰が」「どういう内容を」書いたのか最初に説明する(情報が先)
力を入れるのは、人にとって分かりづらい題材だから。文章力と題材の引きで、題材の引きが弱かったのでは。
文章の研鑽を続けたら、題材の引きが弱くても読んでもらえるようになる?
題材の引きが弱いなという時は、題材がキャッチーなのと合わせる。合わせ技。
ネタバレが迷うラインでは、書かない。ネタバレ少なめに。
原則③ なにより大切なのは、軸
書いてて一番困ること=「何が書きたかったんだっけ?」自分で自分の書きたいことが分からなくなる
自分のどうしても伝えたいことを書く中で明確にする。
文章を書く前に、どうしても伝えたいことが分かってないんじゃ?
書く中で「これを伝えたかったのか!」と分かることがある。最初から分かってなくてもいい。
いちばん伝えたい事を明確にして書き終えること
「好き」について書くときは「どこが好きか」が重要。
止まる時は何かがおかしい。最初に戻ったりする。
準備よりも思い切って書き直しちゃう。筆が止まる時は、書きずらい時がある。
これまで書いたことは捨てるのではなく、置いておく。別の記事を書くつもりで、新しく書いてみる。
講義後半:「好き」を伝える感想文の書き方
書き方①「好き」の深掘りをする
「なんか好き」の理由を言語化する
言語化のコツ①「SNSで人の感想を見る前に」自分の感想をメモする
人の感想に引っ張られちゃう。
パラサイト、絶賛されてるけど。。。
日記に自分だけの感想をメモしておいた。ピンポイントでの自分の感想をメモしておくと、自分だけの感想が言語化できる。
人の感想より自分の感想をまずは大事にする
言語化のコツ② 自分の体験と紐づける
こういう気分の時に読んで良かったとか、こういう時に読んだなとか、感情や体験と紐づける。エピソード・トークがしやすい。
言語化のコツ③ 似ている好きなものとの共通点を探す
人には分かってもらえないけど、自分の中では共通点があるのだ。
なんで好みなんだろう。。。を、考えてみる。
自分の好きなもの同士の共通点を探す。
語彙力の問題だと思っている95%は、細分化でいける。
面白かった
→どこが面白かった?
→キャラクターが/この場面が面白かった
→なんでこのキャラクターが/この場面が面白かったんだろう
どこがやばい?どこがすごい?細分化
自分の体験で同じようにやばいと思ったことあったかな。共通点を探してみよう。
感想を言語化するのに使える。挑戦したら使える。全てコンテンツ。
書き方②「好き」の具体例を挙げる
どこが好きなのか、具体的に伝わる。ピンポイントで伝える。
前提となる知識をチラリと入れる。知ってるだろう情報も入れよう。
書き方③「好き」を伝える文章術を使う
「伝わる文章」の大原則をもう一度振り返ってみよう!
①ターゲットを明確に
②文章はつかみが命
③なにより大切なのは、軸
さらに、プラスして。。。
通称じゃなくて正式名称で書く。作者名をタイトルに入れる。表記をチェック!
好きそうかなと思ったら、とりあえず見てみる。とりあえず読んでみる。フットワーク軽く。流行り物より好みっぽいものを探すのに時間をかけてみる。
絞った方がいい。一記事につき1個。好きなものがたくさんある時は、Twitterで垂れ流す。
タイトルに自分の感想を混ぜた方が、読んでもらいやすい。ピンポイントで刺さる人がいる。
実践編: #読書の秋2022 読書感想文の添削
添削note①
良かったポイント
主題がはっきりしている!(何が言いたいか明確で良い)
読者の身に置き換えられる話から始まっているので、共感が呼べる
「幻想を抱えながら生きている」だけでは良く分からない。具体例がある!
伸びしろポイント
サムネ画像とタイトルに、書影と書名を入れた方がいい!
サムネ画像に書影があると、パッと目に飛び込んでいる。
書き出し、「僕たちは幻想を抱えて生きている。」と言い切ってしまう。
「生きていると思う」よりも「生きている」と言い切っちゃう方がカッコいい。特に書き出しの、なんとなく面白そう感は大事。
無駄な言葉入ってないかな?言い回しを良さげにしてみる。
あらすじ、長いかも?
誰をターゲットにするか。読者にとって、これだけ長いあらすじは必要か?
添削note②
良かったポイント
字数がちょうどよくまとまっていて、読みやすかった
読みやすい字数なの、大切。
目次やタイトルで、何が言いたい記事なのかがすぐ分かる
タイトル、サムネに書影、書名がある!見つけてもらいやすい。
伸びしろポイント
「自分が体験して知った、認知症かもしれないという不安」など、読者が共感しそうな目次に
目次が書き出し。目次の文章をもっともっと凝った方がいい。
「どういう点が良くて」役立ったのかが、もう少し具体的に分かると良い
1ページだけ一部見せちゃう、一文引用しちゃう。
質疑応答
別人になったつもりで読む。
時間を置いて読んでみる。書き終わって、ご飯食べて推敲。頭を切り替えて推敲。
「なんか」など、書きがちな言葉を削る。
クローズドの場で書いてみる。嫌いは嫌いでも、どこが?メモで書いてみる。練ることが大事。
自分が読みたい本を読む。知りたいテーマの本、好きな作家の本を読む。流行ってるし読んだ方がいいかなと思って読むより、モチベーションが違う。
自分の好みにしたがって読む。
伝わらないことを前提に、どうしたら伝わるか。例えば、今の世代は短いコンテンツ。目次を短めに。
ターゲットをちゃんと決めて、ターゲットを知る。
校正は考えていない。ガーッと書いて、再構成する。下書きは書いていない。
50冊も書評があるので、いつもと違う形式を入れようとした。
真似したい書評があった。恩田陸さんの小説以外。書評と題して、物語形式で本を紹介する。梶井基次郎への手紙にする。
読者を意識した。同じようなのが続くと飽きるよな。
好きを伝えるには、読者に伝わる文章を。どれだけ好きを重ねても、伝わらなければ意味がない。読む人に「やさしい」文章かどうか。
まずはレクチャー前半・後半のポイント3つずつ、意識して読書感想文を書いてみよう。
以上、イベントレポでした。
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