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読書感想文~言葉の暴力~

評価を得ている作品の方が苦手な傾向にあります。環です。

今日紹介する本は、苦手だった本です。

限りなく透明に近いブルー / 村上龍 著

わたし的解釈による概要です。

米軍基地の街でドラッグとセックスと音楽に塗れた日々を送る若者たちの退廃的な物語。
19歳、子どもと大人の狭間で生きる
堕落的で、不器用な男女を描いた
群像新人賞、芥川賞受賞のデビュー作。

とにかく、アングラ。
ドラッグ、セックス、暴力。
アングラに理解がないのはもちろん、
精神的にくるものがあります。
破滅的な主人公や周りが発する"言葉の暴力"。
俗にいわれる「ばーか」とかそういう類じゃなくて、暴力行為がありありと文字で描かれているため、読んでいて苦しくなる。
また、主人公たちの住む街の饐えた匂いや、雰囲気が村上龍の文章力によってありありと映し出されるのが、精神的にもきつく、読んだ後はぐったりします。
全身で読んでいる感じ。

解説が綿谷りささんなんですが、これがすごく良かった。
わたしの感じたストレス、気持ち悪さをすべて代弁してくれた気がします。
作家さんが、私の足りない読解力と語彙力を補ってくれたからこそ、この感想文を書くに至れました。

もちろん、中にはすごく面白い作品と言ってる方も多くいらっしゃいます。
暫くは読む気になれませんが、もう少し大人になったら、私もこの本の感じ方が変わるのかもしれません。

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