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アルコール離れは進むも「お酒の雰囲気」には価値がある? ~ノンアルコール・カクテル「MOCKTAIL(モクテル)」が注目度上昇中~


アルコール市場は縮小方向へ

アルコール離れが語られるようになってずいぶん経ちますが、酒類の国内出荷量は、平成11年のピークから現在まで緩やかに減少を続けています。(国税庁調べ:酒レポートH31年度
その理由としては
●年齢分布の変化
 ・最も飲酒習慣のある世代(30~60代)が高齢化し、酒量が減る。
 ・若者(20代以下)の減少により今後も飲酒習慣世代の規模が縮小。
●成人一人当たりの酒類消費量の減少
が挙げられています。

一人当たりのお酒の消費減少については、民間でも多くの調査結果があり、ワインバザール の調査では
「お酒を飲むのは月に1回程度よりも少ない人」が・・%となっています
若い人に限らず多くの世代に渡って、健康や安全への意識の高まり、また「飲みニケーション」の不支持層が増えていることなどの社会環境の変化が理由となっているでしょう。
この調査でのお酒を飲む頻度の分布数値自体は、2016年と比較して大きな変化はないのですが、2020年以降は、今回のコロナ禍をきっかけに、会社やグループでの宴会が減り、酒量がさらに減る人も増えると予想されます。

ノンアルコール市場は拡大中

このような社会環境のなか、ノンアルコール飲料の市場はこの10年、順調に売り上げを伸ばしてきました。

サントリーの調査によると、ノンアルコール市場が大きく拡大を始めたのは2010年頃。2019年には、10年前と比べて4倍の規模になっています。

市場の拡大が加速した理由としては、アンケートでの飲料理由の回答でも「アルコール飲料と味がそん色ないから」「加齢により健康が気になるため」「体の脂肪が気になるから」が上位に並びます。
妊娠中、運転中などアルコールが飲めない状況だけでなく、健康志向からノンアルコールを選択する人が増えたこの10年と言えるでしょう。

参照:サントリー ノンアルコール飲料レポート2019

※ここでいう「ノンアルコール飲料」とは、「アルコール分が1%以下のアルコールテイストの飲料」と定義しています。法律的なアルコール含有量などは、海外と日本では少し状況が違う面もありますが、「アルコールテイストの飲料」とは、つまり「お酒の代用品」ということ。一般的に「ソフトドリンク」とされる水、お茶、ジュースなどと区別し、「ノンアルコール飲料」を未成年が飲むことは推奨されません。




次のノンアルコール市場の方向性は?海外トレンドの波及でモクテルに注目。

ノンアルコールビールも変化の時?
そんなノンアルコール飲料の大きなシェアを占めるのは、現状ではやはり「ノンアルコール“ビール”」です。ノンアルコールビールは、登場から幾度かの方向性の変化を経て、今また新しいステージが模索されています。

参考:海外のトレンドが波及、ノンアルコールビールは新しい段階に(2020/3 食品産業新聞)

次の注目はモクテル。
ノンアルコールの需要が高まるにつれて、ビール以外のノンアルコール飲料(家庭用で言えばRTDテイスト飲料など)への期待も高まり、中でも、近年注目が集まっているのがモクテル。

モクテル(mocktail)とは。
偽物を意味する「モック(mock)」と「カクテル(cocktail)」を語源とした造語で、ノンアルコール・カクテルのこと。イギリスを中心に欧米で流行が始まり、日本の飲食店でもメニュー化するところが増えています。


【六本木】「0%ノンアルコール エクスペリエンス」
2020年7月16日オープン。
ノンアルコールなので営業はAM10:00から。


【渋谷】「Bitterness Valley88」(NEW LIGHT内のBar)
6月からの延期を経て2020年8月4日にオープンした「RAYARD  MIYASHITA PARK」にある薪火レストラン「NEW LIGHT」内のバースペース。

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ピニャアサーダ (1,200円)は、夏のトロピカルカクテル代表格であるピニャコラーダをアレンジしたパインジュースとココナッツのカクテル。

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【蔵前】Privado
台東区蔵前、墨田川沿いにある複合施設「MIRROR」 の最上階にあるルーフトップバー。

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花のモヒート (1,300円)は、和三盆の柔らかな甘さとミントの爽快感が楽しめます。

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家庭で楽しむモクテル

モクテルは、華やかでオリジナリティを発揮しやすい “映える”ドリンクでもあるので、SNSに投稿しやすく、家庭で作っても楽しめます。




アルコールで酔うことを避けながらも、開放感や大人っぽさは楽しみたい。積極的に選択されるドリンクに。

ノンアルコールビールが、「(飲みたいけど)アルコールが飲めない時の代用品」⇒「健康のためにアルコール習慣を減らす置き換え品」⇒「新しい価値の飲料」へと変遷しているように、これからノンアルコール市場全体がより一層拡大していくシーンにおいては、モクテルが存在感を示していきそうです。



家庭ドリンク類の販促やコミュニケーション施策へのモクテルの活用例
●レシピ提供
●デモンストレーション(動画など)
●オリジナル作品コンテスト






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