ごめん

君を抱き上げて降ろしたら
君が唇噛んじゃって
ごめんごめんて
謝ったっけ

ごめんは腑に落ちる

幾度聞いても
外見だけだと
君は言う

ほんとにごめん
それだけだから

ごめんは気の毒になる

ほんとにごめん
無理だから
君とはもう

ごめんは虚しくなる

ごめんを吸収するしかない私
ごめんは絶対免罪符
苦いごめんを吐き出して
投擲器は前後不覚
あなたの方へ狙いを定めて
手を下すのが外れてばかり
デッドボールはすっとんきょう
無関係な人間に
当たりそうで引きこもり
ブドウ糖で栄養補給
期限切れのブドウ糖
不味い不味いの片栗粉
そうだった
不味いんだけど
役に立ちそうだから
取っといてそのままだった
やっぱり好きになれなくて
常夜灯で上白糖を舐め続け
ごめんごめんを太らせる
まん丸ごめん
呂律が回らず
おえんおえん
おえーっと吐いたり
おえーんて泣いたり
顔を上げても下を向き
下を向いたらでんぐり返し
あなたのごめんが
ふざけた感じの
めんごめーんごになっている
こうなってきたらゆきづまり
デッドエンドの始まりだ
昼夜逆転ウーバー革命
デイトレードにナイトパレード
あなたごっこで
ごめーんとか
めーんごとか
言いながら
天下御免とかお役御免とか
メンコよこせとか
言いながら
何故かこの詩は終わらない
さてはデッドエンドならぬ折り返し
めんどくせぇ
めんごくせぇ