EPISODE.06「価値観を変えた”表現”の世界〜22歳 美大生〜」
▶︎プロフィール
みどりこさん(22)
高校卒業後、都内の美術大学に現役合格。油絵科に在籍し、現在4年生。
▶︎はじめに
ーなぜ美大に入ろうと思ったのですか?
みどりこさん:小さい頃から何かを作ることが好きでした。勉強があまりできる子どもではなかったので、親に絵で褒めてもらえることがうれしかったのを覚えています。「絵ならできるかも」という思いがありました。
中学生くらいから美大という選択肢を考え始めていて、いざ受験となったときに、勉強ができる姉と比べられるのが嫌で、姉とは違う道を選びたいと思ったんです。
大した理由じゃないです。笑
▶︎美大に入るまで
ー高倍率と言われる美大。理由やきっかけよりも、「受験してみよう!」と決めた決断力がすごいと思います!受験に向けて、どのような対策をしたのか、教えてください!
みどりこさん:美大受験向けの予備校に通っていました。といっても、中高はバレーに打ち込んでいたので、部活を引退するまでは「基礎科」というコースで勉強していて、より専門的な「油絵科」のコースに入ったのは夏以降でした。
一般的に、夏以降に専門のコースに入るというのは、時期としては遅いんです。遅れをとっている分、誰よりも頑張らなきゃ!という状況でしたね。
受験に向けた対策をするので、自由に描いていいよ〜というわけにもいかず。絵の描き方1つをとっても細かいルールや決まりがあって大変でした。
ーそうなんですね…!全く知らなかったです…。美術のジャンルにも色々とあるんですよね?なぜみどりこさんは油絵を選んだんですか?
みどりこさん:油絵以外には、日本画、工芸、デザイン科、テキスタイル(服飾)などがありますが、わたしはデザインというより、「枠にとらわれない絵」が好きだったんです。油絵科を選んだ理由はそこですね。
▶︎美大での学生生活
ー実際に美大に入ってみて、学生の雰囲気などはどうでしたか?
みどりこさん:一言で言うと、めちゃくちゃ自由!地方から来ている学生や留学生、とにかくいろんな人がいておもしろいです。
みんな共通して美術が好きで大学に入っているということ。だから、まじめに制作活動に取り組みます。そこがこの大学のいいところだなと思います。
ーおもしろそう…!みどりこさんにとって、「美大に入ってよかった」と思うことはありますか?
みどりこさん:好きなことをひたすらやった学生生活はとても充実していたし、自分自身が成長する場所にもなったのでよかったと思っています。
なかなか就職に直結する分野ではないですが、濃い時間を過ごすことができたと思っています!自分の作品で個展を開くなど、美大に入っていなければできなかったような経験もできました。
また、美大に入ったことで、いい意味で自分のこれまでの価値観が揺さぶられました。就活せずにフリーターになっちゃったり、レールにのらず、枠にとらわれない柔軟な考えを持っている仲間から、良い刺激をたくさんもらうことができました。
自分の卒業後のことについては、絶賛悩み中です!笑いろいろと考えながら頑張っています!
▶︎さいごに
ー色々とお話ありがとうございます!さいごに、進路について考える高校生へ、メッセージをお願いします!
みどりこさん:自分がやりたいことをやる、それに尽きると思います。もちろんそれが、大学に行くことじゃなくてもいい。今、わたし自身もやりたいことをやるために足掻いています。
美大に現役合格するためには、とにかくまじめに真剣にやることが大事だと思います!!!!頑張ってください!
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「ちょっとうまいくらいじゃ、上には上がいるし…」「美大に入っても絵の仕事ができるとは限らないし…」
美大を目指す、その決断に至るまでにはそんな葛藤もあったはず。
それでも一歩踏み出してその世界に飛び込んだからこそ、出会えた新しい価値観、考え方があったのでしょう。
「とりあえずやってみよう」シンプルだけど1番大事なことかもしれない。
みどりこさんから、そんなことを気づかせてもらいました!
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