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#創作小説
【小説】それではまた、明日
「僕、ずっと不思議だったんですよね。よくドラマとかであるじゃないですか。主人公の周りにいる、優しくて何でも出来て浮気もしなさそうな人が結局振られちゃって、ちょっとわがままで強引でツンデレの人が最後に主人公 掻っ攫っていくみたいな展開」
さっき自販機で買った缶コーヒーを飲みながら不服そうに久留米さんが言った。
「ああ、ありますね」と、丸く太った月を見ながらぼんやり答える。
「辛いんですよね、あれ。
【小説】地平線の向こう
佐久間陸は神童だった。その並々ならぬ知識と探究心は度を超えていて神童であった反面、変わり者と呼ばれたりもした。
この物語は陸が五歳の時、家にある掃除機の魅力に取り憑かれるところから始まった。
パワフルな音、くるくると回るモーター、スタイリッシュな見た目、コードレスなのもかっこよかった。あんなに楽しい物であるにも関わらず、さらに家を綺麗にすることも出来るなんて。こんなにエンターテイメントに溢れた