科学への猛烈なあこがれ。
ハリウッド映画を見ているとよく感じるのだが、アメリカ人は科学への造詣が深い。あいつらは、科学や物理の知識をフル活用して目の前の問題を解決していく。
例えば、ほかの惑星を目指す宇宙探査機のスピードが足りないとなれば、地球の重力を使ったスイングバイ(重力アシスト)を利用して加速すればいいのではないか? と考えたり、限られた文字数で26文字のローマ字を伝えたいとなった場合は「16進数」を使えばいいとひらめいたり。
もちろん私が見ているハリウッド映画に登場する人物たちが、ことごとく物理学者や科学者であるから、その知識を持っているということは当然のことではあるが。
ほかにも、なにか物事をひらめいたときの「ユリイカ!(わかったぞ!)」も、科学に対する歴史的な知識がなければ、そもそも口には出てこない。
ユリイカはアルキメデスが例のあれをひらめいたときに口にしたとされる名台詞であるが、少なくとも、私の周りでこの「ユリイカ!」を使っている人は見たことがない。私以外には。
それから映画の中で、何か小難しい数式を言った人間がいたとして「おいおい、ガウスはそんなこと言ってないだろ?」みたいなツッコミをしているキャラクターがいたとしたら、即あこがれる。そういうツッコミをしてくる友だちがほしいとね。
とにかく、科学知識に対するあこがれがある。つまりは、教養と言い換えられるのかもしれない。
ハリウッド映画を見ていて思わず「んなアホな」と、ツッコんでしまうあるあるなシーンといえば「デブの陰キャがモールス信号を活用するシーン」が筆頭である。
モールス信号。
ツートントンツートントン。
ツーツータッタカタン、タタトントン。
ハリウッド映画によく出てくる謎の光の点滅。謎の指の動き、規則正しいようで正しくない謎のまばたき。これは全てモールス信号の合図である。そしてたいてい、映画の主人公やその一派がそれに気づかなくとも、謎のデブの陰キャが気づくのである。
「これはモールス信号だね」
そう言ってメモをしだす。モールス信号は、科学や物理学ではないとは思うが、これを駆使して、コミュニケーションができる人材にはあこがれと尊敬の眼差しをおくりたくなる。
とにかくあこがれる。
もちろん、私の身の回りでモールス信号を使える人になんて出会ったことはない。
私以外はね。
と書きたいところだけれど、
もちろん私もモールス信号は使えない。
【関連】科学に対するあこがれはこちらも
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?