性格は顔に出る。
性格は顔に出る。
やさしそうな顔をしている人はちゃんとやさしいし、怖そうな顔をしている人はちゃんと怖い。
特に、キツそうな顔の人は、ちゃんと性格がキツい。どんなに笑顔で取り繕っても、その仮面の下にあるキツさは必ずチラリと出てくる。
先日、また飽きもせず福岡に行った。その飛行機の中に、やけに性格のキツそうなCAさんがいた。私と同い年くらいかなぁ。CAさんのおでこには「肉」のように「キツ」と書いてあるようだった。
機嫌か体調が悪いのだろうか。
ホスピリタティにあふれる仕事といえば、私の中ではスタバのスタッフさんかCAさんくらいのもんだから、珍しいなぁと思った。
笑顔と愛想を振りまく接客業。CAという仕事は、なぜか憧れの職業にランクインしてくるけれど、あの仕事は単なる接客業だ。そういや、タクシーや電車、新幹線にはCAさんがいない。なのにどうして飛行機だけはCAさんがいるんだろう。
そりゃイトーさん、機内の飲み物や、非常時の対応だとか、飛行機ってのはなにかと物入りなんですよ。
そ、そうですか。
そんなこと言ったら、タクシーだって電車だって新幹線だって、なんならバスだって、同じじゃないか。乗客はみんな自分で飲み物を用意して、非常時は「ワーキャー」言いながら右往左往するぞ?
なのにどうして飛行機だけには、CAさんがセットになっているんだろう。
話が逸れたけれど、とにかくやけに性格がキツそうなCAさんがいた。飲み物を持ってきてくれるときも、何を言ってるのか聞き取れなかった。やけに無愛想だ。
「り、り、リンゴジュースでお願いします」と言うと、リンゴジュースをくれた。CAさんは私の目も見てくれなかった。どこか上の空だ。失恋でもしたんだろうか。体調が悪いんだろうか。昨日の夜、飲み会があったんだろうか。
おもしろいなと思ったのは、性格のキツそうな人は、性格がキツそうな顔をしているということで、それを見事に体現してくれる方が目の前にいたということ。すばらしいサンプル。私の持論を見事に強化してくれるサンプル。
「何かあったんですか? 体調が悪いんですか?」と尋ねようかとも思ったけれど、それはさすがにイヤミだし、キモいし、第一、そんな質問をする私の顔は、さぞかし性格の悪そうな顔だろうな、と思ってやめにした。
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