国際報道 を見て感じたこと

私はNHK BS1 平日22時から放送される「国際報道」を見ています。国際ニュースの取材網が広く、映像でより深く知ることができるからです。

2020年12月9日・11日放送から、私が感じたことを計3点投稿しようと思ったので紹介します。

要点を最初にまとめておくと、

① 偽情報を広めないために、WHOが提唱した7つのことを知っておくことは大事。

② 改めて、発信を頑張ろうと思った。

③ 相手の考え・内在的論理を知る風潮が定着してほしい。他の人の考えや気持ちを理解したうえで自分の主義・主張を持ってほしい

( ②の「発信を頑張ろう」の具体的な目的は、初回の投稿にて述べています。↓ )

① 池畑's VIEW(9日)より:フェイクを拡散しないために

新型コロナのパンデミックを収束させるためには、偽の情報が氾濫するinfodemic(偽の情報が氾濫すること)を抑え込むことが極めて大事だとWHOが発表。偽情報に騙されないための7つのポイントをまとめているという。

その7つとは、①ソースの検証、②本文も読む、③日付確認、④執筆者の確認、⑤資料参照、⑥固定概念をチェック、⑦ファクトチェック だという。

簡単に7つを解説すると… ①情報の出どころを確認する。単なる噂なのか、信頼できるメディアが報じていることか確認する。 ②ニュースの見出しやヘッドラインだけではなく本文をしっかり読む。クリック数を増やすために本文の内容よりも見出しがセンセーショナルである場合があるので、本文をしっかり読む。 ③日付を確認する。新型コロナウイルスについては、時間の経過とともに新しいことがわかってきているので、情報が古くないかどうか確認する。 ④執筆者の名前をオンライン検索してから、その人が信頼できるか判断する。 ⑤専門家の主張を引用したものか、専門家の研究のリンクがあるか、信頼できる統計か。その主張の裏付けを確認する。 ⑥私たちはそれぞれ固定概念・偏見を持っている。「私の固定概念はもしかすると間違っているかも」「この記事、もしかすると私の勝手な思い込みによって惹きつけられたのかも」と思って情報に接する。 ⑦ファクトチェックしている機関(AP通信やロイターなど)の情報にあたる。

「デマ情報もある」という意識を持てば、7つのうち大半を意識して情報に接するようになると私は思います。
もちろん、難しい点もあると思います。「さまざまな情報を知らなければいけない、でも時間が足りない」という人にとって、⑦ファクトチェックまで手が回らないのではないか。また⑤資料参照までできないのではないか。知らない言語で書かれているため読めない場合、日本語以外の言語のため読むのに時間がかかる場合、日本語でも難しい専門用語でかかれていてわからない場合。資料を確認しようと思っても、そのような理由で資料参照しないこともありえます。でも、7つのことを念頭に置いておけば嘘の情報が広まる可能性を低くすることは可能だと思います。「私は詳細を知らないから、シェアするのはやめよう。ほかの人に知らせるのはやめよう」「どこかの情報で○○と聞いたよ。でも、あくまでネット情報だから本当のことかわからないけど…」という考えが広まれば、ニセの情報の拡散につながり、新型コロナの感染の収束が早くなるかもしれません。
また、②「本文もしっかり読む」ことが大事ということですが、「しっかり読む」とはどういうことか、ということも考えておかないといけないと思います読む人の読解力・理解力の違いによって、「しっかり読む」という定義が異なってくるからです。私は「記事の論理を正確に把握すること」と考えています。私は以前から「私は論理的に考えることができているのか?」と自問自答してきました。そんな私の「論理」とは、説得力があり、かつその根拠がしっかりしていることです。根拠がしっかりしているとは、「公的機関の情報を伝えている」や「専門家による主張である」「根拠のデータに偏りがない」などです。そのことを意識するだけでも変わるのかもしれません。

いま述べた対策は、新型コロナだけではないと思います。そのほか、さまざまなデマ情報が広がっています。新型コロナウイルスではないデマ情報に騙されないためにも、先に示した7つのポイントを知っておくことは非常に大切なのではないか、と思いました。 


② Human@globe(9日)より:廃棄物でアート 「アートで世界を変える」

酒井キャスターによる長坂真護さんへのインタビュー。

長坂さんは、先進国が不法投棄した廃材で作品をつくるアーティスト。20代に独学でアートを学び、33歳の時にガーナのスラムの写真を見てガーナへ。現在、アート作品の売り上げを学校や工場の建設を通じて、ガーナのスラムの改善に取り組んでいるという。
インタビューの中で特に印象に残ったのは、2つ。20代に定職につけず苦しんでいたこと。そして「選択肢は僕の中には2つあった。“世の中にはこういう世界もあるんだとフタをする”。もう一つは“自分の得意なことで少しずつ変える挑戦をしてみる”の2択だった」という長坂さんの言葉です。

私は、noteを使って自分の「学校で学ぶこと・ニュースの事柄について解説する仕事をしたい」を実現するために発信しようと考えました。そこから少しためらいもあった中で第一歩を踏み出した矢先、長坂さんのVTRを観て「重なる部分があるのではないか」と思いました。長坂さんとは形が違いますが、「ためらってやらない」ではなく、私も自分自身で学んで「学校で学ぶこと・ニュースの事柄について解説する」ことが得意なことになり、「わかった」と思う人が増える活動をしたい。そのために発信を続けていこうと改めて思いました。

③ ミニ特集(11日)より:真珠湾攻撃から79年 

真珠湾攻撃から今年で79年。真珠湾があるハワイには「日本と相互理解を深めよう」という取り組みをする学校があります。その学校の今年の取り組みの紹介でした。この学校では10年ほど前から毎年、高等部の代表者が夏に広島を訪問。原爆について学習し、平和や日本で過ごした経験を周りの生徒に共有するのが狙いだという。ただ今年は新型コロナの影響で広島には行けず、広島の高校生たちとオンラインで交流したという。
この取り組みで私が印象に残ったのは、2人の言葉です。1つ目は、元教員の「社会の分断は、人々が相手を理解できず、相手の気持ちに共感ができないから起きてしまう。それは戦争の根源にもなる。だからこそ、相互理解が大切だ」という趣旨の言葉。2つ目は、今回代表に選ばれた生徒の「文化は国によって違う。どの文化が正しいということはない。それを知ることが平和への第一歩」「私たちがより結束した世界で一緒に生きていくために、他者の声に耳を傾ける必要がある」という趣旨の言葉。両者に共通するのは「ほかの人の気持ちを考えよう」だと思います。

今でも世界では、多くのもめごとがあります。例えば、タイの王政改革をめぐる対立、2011年から続くシリア内戦、少数民族ティグレとその他の民族との間で対立するエチオピア、漁業権などをめぐり対立するイギリスとEU、アメリカの民主・共和両党の分断…などさまざまです。

そのような対立を解決するには、「相手の立場をもっと考える」「相手の考え・論理を理解する」必要があるのではないか?と考えています。
もちろん、簡単にうまくいくとは思いません。難しい点はあります。「過激派」と呼ばれる人をはじめ極端に物事を考える人たちに理解させるのは大変です。戦争や犯罪の被害を受けた人(人たち)にとって、相手の主張を聞きたくない人もいるでしょう。もっといえば、1人1人意見が違うので、すべての立場を考慮することができません。でも、私が言いたいのは、「私の意見はこうだけど、そういう意見があるのもわかる」「あなたは○○だと考えているんだね」と、相手の考え・内在的論理を知る風潮が定着してほしいということです。自分の主義・主張と違っても、相手の立場も知る風潮が広がってほしい。「私の考えがすべて正しい」ではなく「ほかの人はどう考えているのだろう」という寛容的な考え方が広まってほしい。このように考える人がより増えてほしいと思っています。

私自身も、受け入れらないという事柄であっても「相手の考えを理解しよう」という意識を持ち続けていきたいです。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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