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『身近な読書家』の選書センスが、自分で乗り越えられなかった壁にハシゴを掛けてくれた

人生の迷路に迷い込んで、自力で出れなくなった時。壁にぶつかって動けない時。私は身近な読書家を頼っている。




知人の部屋に遊びに行ったとき、カラーボックスにはいっぱいの本が並んでいた。

その人は、中にずっしり年輪の詰まった樹のような人だ。

私は今までその達観ぶりを、当たり前のように受け止めていた。おそらく生まれながらの性格なんだとうらやんでいた。



でも、そのたくさんの本を目にした時感じたのは、
目の前の人の内側にある、人生への問いかけ。その答えを見つけようと、何度もいろんな本の1 ページ目を開け続けてきた姿が浮かんだ。


私から見たその人の人生のあらすじが、その時変わったのを感じた。

読書で今の自分を作り上げたこと。それは紛れもない、努力の積み重ね。こんなにも根気強く自分と向き合って、それにあれだけの本との時間を費やしたんだ。

確かな本を選ぶのセンスと努力を前に、私は観念した。


読書が、人をこんなふうに育てるなら
もしかしたら私も…と思わずにはいられなかった。

そして今、その読書センスを借りて生きてる。

自分では出会えない本がある。
袋小路にハマったとき、読書家に救われた。
私が陥った人生の壁にハシゴを掛けてくれたのは、その本棚に並んでいた、いくつもの本たち。


何度も、何度も読んだ。
私も変わりたかった。

そして確かに救われている。



それから7年たった今も、その人は本と出会い続けている。



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