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季語の絵日記

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季語の生きものたちの考察記録🌾
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2023年2月の記事一覧

白魚

春の季語『白魚』は踊り食いできない。 なぜなら白魚は水揚げするとまたたく間に死んで白くな…

囀り / イソヒヨドリ

ホーーーホケキョッ… ヒンカラカラカラカラ… ホイチュリチュリージジッ… これは日本三鳴鳥…

春の駒

若草萌えいづる高原の丘を 馬たちが颯爽と駆けていく。 長いたてがみは春風をきって 力強くた…

河原鶸

Twitterでたくさんの人がカワラヒワの俳句を発表していた。どうやら春の季語である河原鶸がお…

雪虫 / セッケイカワゲラ

この虫は妙な虫である。 こんな妙ちくりんな虫を季語として歳時記にのせるのはやめてほしいく…

頬白

鶯はホーホケキョと鳴く。 当たり前だと思われるだろう。 しかし本当にホーホケキョと鳴いてい…

猫の子

なぜ十二支に猫が入っていないのかということは、ここに今さら書くまでもないのかもしれませんが、とにかくざっと説明しておくことにいたしましょう。 それは昔、むかしのお話です。 あるとき世界の神様は、この世のありとあらゆる動物たちを呼び集めて、こんなことをおっしゃったのです。 「コホン!えー 紳士淑女諸君。君たちは明くる年の最初の朝に、つまり正月一日の朝にだな、私のもとに新年の挨拶をしにやって来なさい。一番早く来た者から十二番目までに来た者は、その順番に一年間動物の中の大将にして

花虻はかわいい。 多くの人はアブと聞くとまず第一にあの血を吸う忌まわしい虫を思い浮かべる…

雲雀

空高くでヒバリが鳴いている。 嗚呼なんと牧歌的な風景なのだろう…。 牧歌的風景には必ずしも…

サヨリは美人である。 体はほっそりとして透き通るような銀白色の肌、食べればその身は上品美…

亀鳴く

そもそも鎌倉時代の歌人 藤原為家が 川越の みちのながぢの 夕闇に  何ぞと聞けば 亀ぞなく…

雁風呂

雁風呂という風変わりな春の季語がある。 「青森県外ケ浜には、春に雁が帰ったあと、海岸の木…

シジミは春の季語である。 ただし春になって忽然と現れるわけではない。シジミが春の季語であ…

鳥交る

いくら寒くとも立春が来ればもう春だ。 寒い中にも目ざとく春の息吹を感じ取るのが風流である。暖かくなってようやく「おお春が来た」などと呑気に言っているようではいけないのだ。 そういう意味ではシジュウカラは確かに風流を解する鳥である。彼らが囀り始めるのは非常に早くて、まだ凍てつくような空気の中、ツツピツツピと高い声が冴え渡る。 とにかく鳥が鳴けば何でも「さえずり」だと思っている人もいるかもしれないが、囀りとは鳥のラブソングであり、縄張りを主張するための声であって、鳥たちは決して年