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薫風

風薫る朝。
自転車脇のブロック塀には、小さな虹が映っていた。薄いシャカシャカのパーカーを羽織って漕ぎ出す。風を受けて、帆がばたばたと膨らんだ。

雑草の生い茂る路地を通り抜けて、
さっき飲んだ珈琲交じりの吐く息さえも、
ぼくは、

風をあつめて
蒼空を翔けたいんです。

薫風(くんぷう)

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