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男性客だらけのラーメン店の改善戦略②

こんにちは、青山十郎です。
前回の「男性客だらけの儲からないラーメン店」の2話目になります。
改善点を見つける為にお店を訪問させて頂きました。
「フランチャイズ店の時のままなんですけど。大体20年くらい前にオープンしました」


「駐車場が8台分あってロードサイドの立地も良いです。外観はナマコ壁と白壁で『蔵』的なイメージですね。喜多方ラーメンのFCでしたか?」
「はい、その通りです。加盟していた頃は月商200万円以上あって当初は良かったんですが、年々売上が下がってきて10年前に思い切って独立しました」
「塗装や看板が経年劣化してますね。毎日見てると気が付きませんが、初めてのお客さんは勇気がいる外観です。では、中を見てみましょう」
「はい。こちらが先日お伝えした漫画コーナーです」


「なるほど。これで喫煙が可能だと長居されますね」
「そうなんです。大体1時間近くはおられます」
「混んでいるけど回転率は上がらない。しかもたばこの煙で禁煙者には敬遠されますね。…あれ?この紙札は何ですか?」


「それは大食いチャレンジの成功者です。日本で一番簡単なチャレンジって有名になって、約1千人が成功して無料になってます」
「失敗すると2千円ってことは、200万円もタダ食いされた訳ですね」
「はい、大きいです」
「トイレは一つ。綺麗にしてますが家のトイレの様で商業的ではありませんね」


「?」
「たとえばコンビニなどは女子専用・男女兼用・男子小便器と、今では個室三つが基本になっています」
「そういえば」
「女性は男女兼用を嫌いますから。綺麗な外観、綺麗な店内、綺麗なトイレ、そして禁煙。これが出来れば女性客・家族客が増えます」
「そうなんですね」

「ラーメンの価格は近隣と比べて安いですね」
「実は、クーポンを出してるんで実質50円引なんです」
「え、ここから更に50円引ですか。それでは原価率が高くなりますね。今はどのくらいですか?」
「そうですね。大55%…」
「え、そんなに?それは儲からなくなりますね。ラーメン店の平均原価率より20%も高くなってます」
「でも、クーポンを配らないで更に値上げしたら今のお客さんが来なくなっちゃうんじゃありませんか?」
「ですね。来なくなります。その代わりに価値を認めてくれるお客様が入れるように改装すればOKです」
「やっぱり改装ですか」
「改装の目安として、現状のお店の魅力指数を測るんです。最高を100点として、今現在は何点か?何点だと思います?」
「60点ぐらいですか?」
「良い線いってますね。ここは35点ですね」
「ええ?そんなに低いんですか?(泣)」
「いえいえ、がっかりしないでください。儲からない原因が明白で、しかも65点もノビシロがあるんです」
「ノビシロ…ですか」
「今の売上は幾らですか?」
「月に80万円くらいです」
「単純に考えて2倍の点、つまり70点を目標に改善すれば理論的には売上も2倍になります」
「え?倍?そ、それは何をすれば叶うんですか?
「それは…」
次号へつづく


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