待望する未来 (岩田さん:岩田聡はこんなことを話していた。) #読書メモ (2020/12/15)
「いまあるものを活かしながら手直ししていく方法だと2年かかります。いちから作り直していいのであれば、半年でやります」
「プログラマーはノーと言ってはいけないんです」
といった言葉で有名な任天堂社長、岩田聡さんは、優秀なことはもちろん、
とてもまわりのことを考える優しい人だったようだ。
岩田さんが『MOTHER2』を立て直したときに、まず最初にゲームを直すツールをつくったという。
岩田さんは自分にしかできないやり方で危機を救うんじゃなくて、誰もがゲームの中身に触れられる環境をまず整えた。
だからこそ、「やればできるぞ」とみんなが思えた。
自分ががんばればいいんだって思えた。
そうやって『MOTHER2』のプロジェクトはすべての調整まで含め、無事一年後にリリースされた。
「コンピュータにできることは、コンピュータにやってもらえばいいんですよ」
「人間は、人間にしかできないことをやりたいんですから」
こういうセリフからも岩田さんの「人」に対しての思いは伝わってくる。
誰よりもコンピュータの扱いに達者であるにも関わらず、いやだからこそ、
「人間の創造性」に大きな期待、希望を抱いていたのだろう。
これからの時代、AIやロボットが台頭してくるのは間違いない。
それでも。
どこまでいっても。
人間にしかできないことはなくならない。
自分にできる「小さなこと」を見つけ、今だからこそ「それを大きくできる」と思う。
ちょっとした考え方の違いで、
未来は「悲観するもの」から、「待望するもの」へと変貌を遂げる。
私たちは、未来の私たちを待ち、望んでいよう。
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