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[韓国ニュース記事和訳]「お母さん、今度の旧正月は実家に行くよ」〜90年代生の嫁たちがやって来る [ハンギョレ 2020.1.23掲載]

<ハンギョレ> に2020年1月23日掲載の記事 "お母さん、今度の旧正月は実家に行くよ」〜90年代生の嫁たちがやって来る"の日本語訳です。カバーアートも元記事より拝借させていただいております。

本文:

"30代に入った90年代生まれの女性たち
名節の家父長文化とぶつかり、ジェンダー意識が強い上、直説話法"

「なぜ、夫の実家にいつも先に行かなきゃいけないのだろう?」
「食べもしない食べ物、どうして1日中」
「結婚後突然孝子なった夫に'半期’も」

“90年代生まれ”のペ・スジ(以下、仮名・30歳)氏は最近、夫と冷たい神経戦をした。 昨年12月に結婚したペ氏夫婦には、今回の旧正月は結婚後初めての名節だ。
夫は結婚前は”名節に両家に公平に一度ずつ行こう"と話していた。 しかし、結婚後急に”孝子病”’の症状を見せ始めた。 孝子病は結婚後、突然家族問題をすごく気にし出す夫を指す言葉だ。 夫は先日、「私の母は、一人で名節の労働をするのがとても大変なのですが、私たちがちょっと手伝ってあげなきゃならないのでは?」と話した。ペ氏は夫の症状を直してあげた。 「死んだ先祖を拝もうと生きている人たちが腰が壊れるほど働く文化を変えることが母を助けるのだよ」

2020年になって1990~1991年生が30代に差し掛かり、一部が結婚をし始め、1990年代生まれの人たちが初めて嫁や予備嫁になって正月を迎えることになった。 2010年代中盤から吹き始めたフェミニズムのブームで、ジェンダー意識が相対的に充満した1990年代生まれの人たちは、家父長主義の名節慣習に気苦労するよりは、直説話法で問題の解決を試みる。

キム・ヒェナ(29)氏は最近、夫の実家の大人たちから「初の名節だけど、韓服着て来るの?」という言葉を聞いた。 あきれたが、もっと気になったのは夫の沈黙だった。 恋愛期間の時は、夫は名節はずっとキム氏と時間を過ごした。 名節のどちらの誰の家に先に行くか協議することに約束した。 しかし、結婚後夫は「旧正月前日の午後、うち(夫の実家)に行って1泊して、正月の朝ご飯を食べて新年のあいさつをして午前10時ごろ、あなたの(妻の)実家に行こう」「あなたの(妻の)実家は地方だから、それでも母が配慮してくれたのだ」と恩着せがましく言った。 キム氏は「結婚した周りの友達の大部分が名節の朝に夫の実家、午後に妻の実家>と移動する」とし、「私の親のところに行くことをどうして夫の実家から<許された>としているのか理解にならない」と話した。ペ氏も「夫の実家が先、妻の実家が先」(ということが話題になるの)は夫婦関係の不平等性を象徴している”と話した。

プレゼントと祭祀もストレスだ。 来る5月に結婚を控えたシム・ヘジ(29)さんは、夫の実家にどんなプレゼントを送るべきか一ヵ月間悩んでいる。 友達との相談も何度もした。 誰かは「麦のイシモチ*」を薦め、誰かは「カリグラフィーで書いた手紙と桔梗チョングァ(チョングァ:果物や生姜・蓮根などを蜂蜜や砂糖水で煮詰めた菓子)**」を薦めた。 シムさんは「夫は妻の実家への贈り物に気もかけないが、私は<礼儀正しくてセンスのある役割を強要される>嫁遊びをしている」と愚痴をこぼした。
*麦のイシモチ
**桔梗チョングァ(チョングァ:果物や生姜・蓮根などを蜂蜜や砂糖水で煮詰めた菓子)

キム・ソイ(29)氏は祭祀***の問題を巡って、「10回以上も」夫と対話したが、解決していない。 キムさん夫婦は結婚前、家事を最小化することに合意し、主に配達食べ物を注文して食べている。 料理は主に夫が担当する。 しかし名節の時は違った。 「普段あんまりしない家事をどうして夫の実家に行って一日中しなければならないのか、もう頭が痛くなります。 その上、<好きな人も食べる人もいない食べ物を習慣的に無限にする>というのも納得行かないです。しかし、夫は状況を傍観するだけです」
***旧正月の祭祀

90年代生まれの(予備)嫁たちに"祝日に一番聞くのが嫌な言葉"を聞けば、もっぱら「子供はいつ作る計画か」という質問だと答えた。 ペ氏は「たまに<でも息子が一人いれば>という言葉を聞くとどんな表情をしなきゃいけないかもう不便だ」と話した。 チョン・サンジン、西江(ソガン)大学教授(社会学)は「90年代生まれの人たちが不便な慣例や不当な慣習の当事者になり始め、それらに強い疑問を持ち始めた」、「名節の葛藤は60年代生まれの母と90年代生まれの嫁の対立ではなく、家父長制の当事者である舅と夫たちの問題だ。 名節の機能と中心軸を疑う若い女性たちが爆発的に登場しているため、"家父長"がどのような役割変化をしなければならないか省察しなければならない」と話した。

記者名:キム・ワン 김완

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