値段が決められないときの解決策①
いくらで商品を売ったら良いかわからない
という悩みは、ビジネスを始めたときに、多くの人がぶつかります。
初めて商売をする人は、値段をつけるなんて、経験したことがありません。
だから「値段をいくらにしよう」と悩むは当り前なのです。
そのため、今回は、値段付けの考え方をご紹介します。
値付けの悩みの解決の第一歩は過程を考えること
値付けの悩みを解決するためには、商品を作ってから、お客さんに提供するまでの過程を考えてみることが、解決の第一歩になります。
なぜなら、過程を考えることで、今までにかかった経費がわかるからです。
ビジネスを続けていくためには、最低でも、経費以上の値段で売らないといけません。
過程を考えてみることで、経費がいくらかかっているのかを知ることができます。
なぜ、経費以上の値段で売らないといけないの?
経費以上の値段で、商品やサービスを売らないといけない理由は簡単です。
そうしないと、ビジネスを続けられなくなるからです。
商品を売っても、経費が回収できなければ、ビジネスを続けていくために、自分の手持ちのお金を使うことになります。
自分の持っているお金にも限度がありますから、自分のお金が底をついたら、ビジネスも続けられなくなってしまいます。
つまり、経費を考えて、最低でも経費を回収できるように値段をつけことは、ビジネスを続けていく上では、最低条件なのです。
経費を考えるためには、自分の活動のメモをとる
経費を考えるときは、商品を作ってから、お客さんに提供するまでの一連の流れのメモを取ってみると良いでしょう。
ポイントは、直接かかった経費だけではなく、間接的にかかった経費も、計算に入れること。
例えば、アクセサリーを作って売る場合には、直接かかった経費は、アクセサリーの材料費と作るためにかかった人件費などです。
次間接費的にかかった経費には、アクセサリーを作るときに部屋を明るくした電気代や、お客さんに届けるための送料、注文を受けてから発送するまでにかかった人件費などが入るでしょう。
初めて商売をする人は、自分の人件費を忘れてしまうことがあります。
そうすると、安すぎる値段を設定してしまうことになるので、注意が必要です。
人件費を計算に入れておかないと、自分がただ働きになってしまいます。
ただ働きでは、ビジネスは続きません。
なぜなら、自分のビジネスで自分を養うお金が手に入れられないと、他のところでお金を稼ぐ必要が出てきます。
他で仕事をすれば、自分のビジネスをする時間がなくなり、やがてはビジネス自体が消えてしまう、なんてことも…
だから、自分のビジネスを続けるには、きちんと自分の人件費を商品の値段に入れておくことが必要なのです。
商品を提供するまでのメモを取る具体例
例えばアクセサリーを販売する場合には以下のような過程が考えられます。
人件費は仮に1,000円とします。
・注文を受けたときの対応の時間 30分 ⇒ 500円
・注文を受けるときに使ったパソコンの電気代 0.3円
・材料を買いに行くのに使った時間 1時間 ⇒ 1,000円
・材料を買いに行くのに使った交通費 0.5時間 ⇒ 500円
・材料代 10,000円
・製作時間 5時間 ⇒ 5,000円
・製作中に使った部屋の電気代(エアコン30円/1+照明2円/1H)5時間 ⇒ 160円
・製作のために使った資料や小物を買う買う費用 3,000円
・納品の時の発送代 800円
・納品の時の梱包材の購入費用 100円
・納品物を郵送するためにかかった時間 30分 ⇒ 500円
・納品後の質問への対応時間 30分 ⇒ 500円
総計 22,060.3円
メモをとってみると、自分が思っている以上に、お金や経費を使っていることがわかります。
電気代は、パソコンや部屋の電灯くらいで、金額が少ない場合は、計算に入れなくても問題はありません。
けれども、人件費や材料代など、金額が大きくなる費用は、計算から漏らさないようにしましょう。
おわりに
良いものを安く提供することも大事です。
でも、同じくらいビジネスが続いていくように、設計することも大切です。
なぜなら、あなたがビジネスを辞めてしまったら、あなたの商品やサービスはこの世から消えてしまうからです。
あなたのビジネスが消えてしまえば、あなたの商品やサービスを受けることは、永遠にできなくなってしまいます。
それは、世界にとっての損失です。
だから、まずは商売が続けられるように、利益は出ないけど経費を回収できる値段がいくらなのかを、きちんと把握しましょう。
この利益が出ないけど、経費が回収できる値段のことを、損益分岐点と言います。
自分のビジネスが損益分岐点がわかれば、自分の商品をいくらで提供したらいいのか、まったく見当もつかない、そんなこともなくなると思います。
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