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志ののめ(東雲)色

クリスマスといえば

「きよしこの夜」ですよね。


この曲は1818年の12月25日、

オーストリア・オーベンドルフの聖ニコラウス教会で初演されたとか。


ドイツの原題ではStille Nacht。

日本の明治時代には

「志ののめ」(東雲)というタイトルがつけられていたそうです。

聖夜というと暗闇をイメージしてしまいますが、

しらじらとあけていく夜明け前の「しののめ」を当てたことが

なんとも日本的ですね。


しののめという言葉はすっかり古語になってしまいましたが

明治期には誰もが思い描けるほどの

言葉だったことがうかがえます。


しののめの ほがらほがらと 明けゆけば おのがきぬぎぬ なるぞかなしき(古今和歌集)

しののめの 明け行く空も 帰るさは 涙にくるる 物にぞありける (金葉集)


それにしても、し・の・の・め・・って

面白い響きですよね。


その言葉はどこから来たのかというと

現代の網戸のようなものを篠笹で作っていたので

「篠の目」といったとか。


東の雲がほのかに染まり

部屋に篠の目から光が差し込むころ・・


七夕の日に彦星さんと織姫さんが別れを惜しむのも

しののめの頃・・


しののめという言葉は何とも

色っぽい言葉ですねえ。


クリスマスなのに

なぜかしののめ色に染まっている私です。


今日もみなさんにとって素敵な一日でありますように・・


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