蟻がはいったお米も愛おしくて
1ヶ月ぶりの再会。みな優しい笑顔で温かく迎えてくれる。
けれど、この柔和なルワンダ人と拳を交わせるのも、あと数ヶ月。
そう思うと、ルワンダで過ごす全ての瞬間が愛おしくて。
おねだりする子どもたちも、泥臭い水も、全身にまとわりつく赤土も。そのすべてが愛おしい。
ああ、日本に帰りたくない。ルワンダにもっといたい。
絶好調の炭屋ジョナス
月曜から職場に復帰しました。
郡庁でもコーペラティブでも、みな温かく迎えてくれます。お土産で買ってきたチョコレートを配り大喜び。
ルワンダ人の穏やかで柔らかい笑顔を見ると、帰って来たことを実感します。
支援先であり親友でもある炭屋のジョナスの元へも訪れます。
日本でも連絡は取っていて、店の調子が良いことは知ってはいました。
ところが、数字を確認してびっくり。絶好調です。
9月の売上は前月の120%超。10月もここまで同水準で来ています。
9月の中旬から導入した新商品の「ストーブ」の売れ筋も順調です。
爆発的な売れ方はしていないものの、1日に1、2個は売れていることから需要があるのは間違いなさそうです。
苦労して、導入してよかった。
実はこの新商品の導入の真の目的は、収入向上ではありません。
オーナーのジョナスに「売れる店舗にするにはどうしたらいいか」を伝えたかったから。
以前、何か商品を増やせないか会話したとき、彼は家を建設するのに使うブロックを売りたいと言っていました。
いやいや炭を買いに来た人がついでにブロックは買わないだろと。思わずツッコミを入れてしまいました。
「炭を買いに来た人は何が欲しいと思う?」という問いから始めて、どうしたらお客さまに喜んでもらえるかを議論。
そして、最後にストーブを提案して、お前は天才かとジョナス大絶賛。
それから数ヶ月の時を経て、ようやく販売開始。
今回しっかりと結果も出て、お客さまの期待に応える店をつくる大切さが、少しでも伝わったのかなと思います。
とにかく、この調子で彼の夢である大学入学まで、近づきたいものです。
やっぱりリアルは大事
今週はオンラインで、安全対策協議会が開催されました。
JICA関係者に対して、安全や健康についての情報共有と注意喚起がなされる場です。
コロナ前までは首都のキガリに集まって、行われていました。
ですが、この状況ですのでズームでの開催。正直、オンライン上で執り行われることは残念きわまりなかったです。
なぜなら、ルワンダの全協力隊員が集まる機会は、この時ぐらいしかないからです。
情報交換をしたり親睦を深めたりと、さまざまな交流が生まれる場でもありました。
協力隊はどこまでいっても個。
任地に行けば、外国人ひとり。孤独感に苛まれることは少なくありません。
同じ国で、同じ悩みを抱え、同じ志を持つ仲間がいること。その連帯感があるだけで、どれだけ励まされるか。
その隊員全体のつながりを育む機会が、この協議会でもあったのだなと痛感しました。
オンラインでは、どうしても一方的な情報の共有になってしまい、交流が生まれることはありませんでした。
ぼくは去りゆく身ですが、これからの隊員にはチームルワンダとして、再始動することを願っています。
あれから2年
この1週間改めて実感しました。
ああ、もう終わるのだなと。
近所の子どもにはチョコレートをせがまることも、泥臭い水を飲んだり浴びたりすることも、アリ入りのお米を食べることも、すべてあと3ヶ月で終わるのだなと。
そう考えると、一瞬一瞬が愛おしくてしかたありません。
この両手から溢れてしまわないように、すべてを優しく丁寧に受け止めては、感傷に浸りまくった1週間でした。
ほんとうに哀しい。
やっぱりルワンダが大好きなんだと、つくづく思います。
コロナが落ち着き再赴任したときは、残り9ヶ月もあれば何かしらできると、たかを括っていました。
しかし、気づけば何も為せずに、半年の月日が過ぎ去りました。
2年前の9月から始まったJICA海外協力隊としての人生も、ついに幕を閉じようとしています。
もうクライマックスです。あとすこし赤土にまみれながら踏ん張ります!!
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