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HTLV-1専門医の先生にお会いして。【HTLV-1キャリアでもある私】   回想・・14

A病院へ a先生との出会い【HTLV-1キャリアでもある私】
(回想・・13)の続きです。

a先生は、まずウイルスのことや病についての大まかなお話をされた。私はかかりつけ医から受診拒否された経験や疑問を話した。a先生がムッとされたのは嬉しかった。一緒に怒ってくれたことに救われた。そして、私の問いに、ゆっくりとご丁寧に答えて下さった。この病に関して医療者含め、社会の理解の無さが、まだまだ深いという現実を知った。血縁者の感染についても質問されたが、しつこく聞かれたり、言われなかった事も大変に安心できた。

研究のため、検査に伴ってその一部の生体提供(私の場合は血液提供)のお願いのお話もあり、しっかりと作られた資料を見ながら説明を受けた。強制でなく例え研究に参加しなくても、治療の差別はないし、不安なことはいつでも質問してくださいと仰って下さった。。資料に記述されてもいた。途中で辞めることも可能だという。

国に認められた研究であること、個人情報の扱いについても詳しく記述されていた。

私は、同意書にその日でサインした。HTLV-1関連病について、研究が随分進んではきた面と、予防のワクチン開発や治療薬はまだ途上にあるというお話も伺った。 

流行ウイルスへのワクチンや治療薬開発が世界中で急がれている。ワクチンやお薬開発は、人体への安全面や膨大なお金も動く事での暗いイメージは正直持っている。そんな問題について、もっと身近に感じるようになった。私は、HTLV-1のことでも、当事者になったのである。 HTLV-1について予防ワクチンや治療薬の開発・・または他の方法があればとも願う。 難しいが、医療界についても何が起きているのかを学ばなければと感じた。


うちの子どもたちについて。 同じく母乳で育てた子全員がキャリアになることは無いという。母子感染についても、まだ詳しいことがいろいろとわかっていないとも伺った。息子については当初病院へ行くことを拒んでいたが「一人なら受診する。」という事情を話し、受け入れをお願いした。思春期でもあり性の事は私からどのように話して良いかわからない‥先生に助けて欲しいともお願いした。先生は静かに深く頷いて下さった。心から寄り添って下さるお医者様に出会えたと感じた。初対面なのに、とてもあたたかく胸が熱くなった。

その日は血液検査もして、次回結果を聞くことになった。

季節は本格的な夏に向かっており、帰路につきながら一生懸命に鳴く、蝉の声を聞いていた。a先生にお会いできるまで、本当に、本当に遠い道のりだったと感じる。



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HTLV-1専門研究機関のサイトがあります。(勝手にサイトのリンクを貼らせていただきました。) HTLV-1についての事も詳しく掲載されています。
ご自宅お近くの病院でわかって下さるお医者がいるといいのですが、私のように病院探しでご苦労されるケースもあるかと感じています。 あくまでも、ご参考まで。


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