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令和4年9月の朝礼

 全国の地方公務員のみなさん、おはようございます。酷暑であった夏の気配も朝夕にはめっきり秋めいてきましたが、今日からは9月です。コロナだけでなく夏バテの重く残る疲れにも気をつけながら勤務に努めてください。
 夏の気配と言いましたが、今年の夏は異常でした。多くの地域で6月中に梅雨が明ける空梅雨だったかと思えば、35度以上の猛暑日が全国の半分以上のアメダスで確認されたり、日本気象協会が今月命名したばかりの最高気温40度以上の「酷暑日」が国内8カ所で観測されたり、さらには戻り梅雨と言われましたが8月豪雨では東北、北陸などで線状降水帯が多発し、大きな被害の爪痕を遺しました。ちなみに、最高気温が25度以上を夏日、30度以上を真夏日、35度以上を猛暑日というそうで、夜間の最低気温25度以上が熱帯夜、そして酷暑日と同時に新たに名づけられた最低30度以上が超熱帯夜というそうです。非常に強い台風11号が沖縄諸島に近づいていますが、いったん南下した後、バウンドするように進路を反転させて北上、先島諸島を抜けて九州を進路の一部に臨んでいるようです。関係自治体のみなさんは十分な備えをお願いします。

 さて、新型コロナウイルス感染症については第7波の真っ最中で過去最多の感染者数も一進一退を繰り返し、死亡者数も増加していますが、そのための医療現場のひっ迫は大変な状況でもあります。一方で政府は先月30日にアストラゼネカ製の治療薬を特例承認しました。政府が急遽打ち出した全数把握の見直しに戸惑った自治体も多いと思いますが、こうした混乱も新型コロナが収束していくウィズコロナ状況の過程であると言えます。新型コロナについてだけでも大変な状況ですが、実はコロナと共生しないと言われていたインフルエンザが今年の冬には大流行するのではないかと先月9日に日本感染症学会が提言しています。オーストラリアで流行っているA香港型の流行が予想されており、今年は久しぶりにインフルエンザ対策もしっかりしていかなければならなくなるようです。

 ロシアによるウクライナ侵略から先月24日で半年を経過しました。この間、多くの無辜の市民の尊い命が奪われていきました。こうした暴挙は許せませんし、今月27日にはNPT再検討会議でロシアの反対により2回連続の交渉決裂となり、「最終文書」が採択されなかったことは残念なことです。ザポリージャ原発に対する攻撃もあり、広島長崎の月に核に対するハードルが下がったことを警戒します。ゴルバチョフ元ソ連大統領が亡くなった日に、ロシアは石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」に関する新会社への三井物産、三菱商事の出資を承認したというニュースも流れました。日本がどこまでしたたかに生きられるか、注視し続けなければなりません。

 注視しなければならないのは、国政も同じです。安倍元首相銃撃事件に端を発したカルト集団と政権与党との異常な関係は国民の不信を増大させています。破壊的な教義を持つ宗教を装った団体が地方議員から育て上げて政権中枢にまで送り込むという流れはゾッとしましたが、その教団の発祥は当時の首相私邸と同じ敷地内にあり、さまざまな支援を何十年も受け続けて来たということであれば、これはまさに「令和のゾルゲ事件」とも言える政府与党の呆れるほどのセキュリティ意識の低さであると言っても過言ではないでしょう。カルト集団とは湖南市もオウム真理教やその後継団体であるアレフと対峙しながら気味悪さを感じていましたが、信者を洗脳して家庭を破壊するまで追い込む一方で、国家体制の転覆を図ったり、国家の中枢を乗っ取ろうとしたりとするカルト集団は、憲法体制を破壊する挑戦者であると認識し、取り締まりや解散に追い込む法制が絶対的に不可欠となります。現状では地方自治の現場にも深く根をおろしていますので、十分に気をつけるようにしてください。

 昨日締め切られた各省の概算要求は事項要求が3倍に増え、総額も110兆円を超えています。総務省関係では、地方交付税等財源繰り入れを7.5%、1兆1833億円の増とするとともに事項要求で交付税率の引き上げも求めるなど、一般財源総額を令和4年度地財計画の水準を下回らないようにすることを目指しており、査定が順調に進めば自治体にとっては安定的な財源が確保できることになります。特にデジタル変革やグリーン対応にはしっかりと向き合う必要がありそうです。また、その名称に旧統一教会の影響が囁かれている「こども家庭庁」では初年度にあたる令和5年度予算を4兆7510億円とし、児童虐待防止に力を入れるとしていますが、少子化の進行を止める抜本的な対策が求められます。

 カルト集団と同じように反社会的団体として暴力団がありますが、そのコメディとして「組長娘と世話係」というアニメがあります。なんでも暴力で解決してきた悪魔のような組若頭が組長の小さな女の子の世話係に任命されて振り回されるというものです。北風ばかり受けてきた若頭が小さな太陽に照らされているような内容ですね。そういえば、あと1か月で「うる星やつら」が始まります。「ちむどんどん」がちむどんどんしないままダラダラと続いていますが、新しい「うる星やつら」を楽しみにしながら9月を乗り切っていきましょうとお願いして、今月の朝礼を終わります。

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