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何度もみたくなる「TENET」

期待値を大幅に上回る作品で、とても楽しめる作品「TENET テネット」。

天才クリストファー・ノーラン監督作品の中でも"最高難度"の作品と言われるタイムサスペンス超大作「TENET テネット」。

クリストファー・ノーラン監督(右)

あらすじ

満席の観客で賑わうウクライナのオペラハウスで、テロ事件が勃発。罪もない人々の大量虐殺を阻止すべく、特殊部隊が館内に突入する。部隊に参加していた名もなき男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、仲間を救うため身代わりとなって捕らえられ、毒薬を飲まされてしまう…。しかし、その薬は何故か鎮痛剤にすり替えられていた。昏睡状態から目覚めた名もなき男は、フェイと名乗る男から“あるミッション”を命じられる。それは、未来からやってきた敵と戦い、世界を救うというもの。未来では、“時間の逆行”と呼ばれる装置が開発され、人や物が過去へと移動できるようになっていた。
ミッションのキーワードは<TENET>。「その言葉の使い方次第で、未来が決まる」。謎のキーワード、TENET(テネット)を使い。第三次世界大戦を防ぐのだ。突然、巨大な陰謀に巻き込まれた名もなき男。相棒ニールと共に、彼は任務を遂行する事が出来るのか?彼の名前が明かになる時、大いなる謎が解き明かされる−。

革新的な映像体験で、一度見ただけでは、入り組んだ複雑なストーリーや革新的な映像に圧倒され、なかなか理解が追いつかない本作。

時間をテーマに、第3次世界大戦を阻止するというストーリーの中に、色々な部分にちりばめられている、現在の世界に対してのアンチテーゼを感じられることも楽しめるポイントだと感じた。

謎のキーワード“TENET”に込められた秘密!?

“TENET(テネット)”とは何なのか?

意味として「主義、信条、原則」を表す単語で、映画では「名もなき男が人類を滅亡から救うために、過去と未来から“挟み撃ち”する」という壮大な作戦のコードネームになっている。

タイトルの「TENET」は、前や後ろからも読める回文であり、順行と逆行の挟み撃ちを示唆している。

「TENET」というタイトルには、約1世紀中頃に発見されたラテン語の回文「SATOR式」との関連性も認められる。

「SATOR AREPO TENET OPERA ROTAS」(農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする)という長大な回文の中央に、上下左右どこから読んでも回文となる「TENET」の文字が配置されている。

しかもこの「SATOR式」、構成されている5つの単語全てが映画の内容に関係している!!

SATOR(セイター=ケネス・ブラナー演じるアンドレイ・セイターの名前)
AREPO(アレポ=ゴヤの贋作を制作したトマス・アレポの名前)
TENET(テネット=映画のタイトル、作戦のコードネーム)
OPERA(オペラ=序幕のシーンの舞台がキエフのオペラハウス)
ROTUS(ロータス=フリーポートの入り口に書かれていた企業の名前)

かつてフェリックス・グロッサーという人物が、5つの単語は「PATER NOSTER」(我らが父)というアナグラムになることを発見。Nを中心にしてこの言葉を十字型に配置し、余ったAとOを四隅に並べる、という新しい解釈を提示。

ギリシャ文字の最初の文字はA(alpha)、最後はO(omega)。

これを「世界の始まりと終わり」と解釈すれば、『TENET テネット』のストーリーにも完全に合致。

クリストファー・ノーランおそるべし!!

見た感想としては、1度目は感覚的に楽しみ、その後、何度も見返し深堀できる、貴重な作品と思います。

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