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人を指導するときに必要な考え方

「ダメなところを改善することで良くなるはず」という考えを捨て、できるだけ長所に目を向ける。

今回は、サッカー日本代表、森保一監督の言葉である。森保監督は、2003年に現役選手から退き、数多くのJリーグのチームのコーチ、監督を歴任し、2018年から日本代表の監督に就任し、現在、開催中の東京オリンピックの若い世代の監督も担っている。私は、森保監督の選手への接し方、選手にかける言葉など身近にいて勉強させてもらいたいほど、尊敬している。そのような、森保監督の言葉に関する個人的見解を述べていきたい。

人は、何かを成しえるときに自分の不得意なところに伸びしろを感じると思う。しかし、自分の不得意なことに取り組むことは、かなりのエネルギーが必要となり、直に上手くいかないと精神的にきつくなるだろう。私も、塾講師として、「苦手分野にこそ伸びしろがある」と指導してきた。この考えは、塾講師としては正解かもしれないが、生徒の個性を考えた場合、すべての生徒に正解であるわけではない。精神的に成熟している子どもには、この指導は、当てはまるが、精神的にまだまだ発展途上の子どもには、ストレスがかかる。結果的に、精神的に発展途上の子どもにはこの考え方が当てはまらないことのほうが多かった。

だから、私は、方針転換をした。苦手な科目は、合格するための最低限の得点を明示する。その代わり自分の得意科目は、満点に近い点数をとれるように努力をさせる。そうすることで、生徒が積極的に勉学に取り組むようになる。子どもたちが、ポジティブに勉強に取り組むので、結果も少しずつ良くなってくる。

人間には、個性や特性がある。だから人間はおもしろい。その個性や特性を他人が否定したり、改善させようとすることは、ナンセンスであると私は思う。どんな人間にも必ず良い面が存在するので、そこをお互いが認め、高めあうことで、人間的成長を遂げれば十分ではないだろうか?自分の短所、欠点は、自分の良い面を伸ばした時に、なくなることもある。だから、無理やり人の短所、欠点を変えようとしてはいけない。人は皆、自分の短所、欠点には向き合いたくない。そして、向き合う時は、自分で向き合いたいのだから…


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