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ヴァンフォーレ甲府2022シーズンプレビュー的妄想文。

いよいよ開幕!今しかできない妄想!とりあえずコロナくたばれ!

▶チーム編成

 まず、今年のチーム編成について。佐久間社長は、得点力不足の解消選手の継続性予算ポジションバランスの4つをポイントに挙げた。得点不足の解消についてはリラの残留(満了予定だったが更新)、フィゲイレンセからパライバ、今年も法政から飯島を獲得。選手の継続性は昨年の終盤に急成長してきた若手を含む主力の残留。予算とポジションバランスに関しては野津田、中村の移籍で減ってしまったボランチに石川、松本を期限付きで、関東学院大から林田も獲得し、お金のあまり掛けずに即戦力の選手らを獲得した。懸念点はメンデスの抜けたところだろう。トンベンセからレナト ヴィスキを獲得したが、外国人の新規入国が規制されていて合流がいつになるのか定かではなく、この部分は課題が残った。とはいえ主力を多く残し、抜けたところは埋め、選手の確保についてはやれることはやれたのではないだろうか。

そして伊藤監督、渋谷ヘッドコーチ、山岸GKコーチの3人が揃って磐田へ移籍。その後の佐久間社長のコメントなどを見ると伊藤監督の移籍はキャリアアップになる場合は容認していたので覚悟していたと思うが、後釜として考えていた渋谷ヘッドコーチも一緒にいなくなってしまったのは想定外で、相当ショックを受けていた模様。昨季J1、J2で監督、コーチをしていた日本人指導者からの売り込みもあったようだが、佐久間社長は大きな決断をした。2017年からの大改革を任され、志半ばで2018年にチームを去ることになってしまった吉田達磨監督の再招聘はクラブ内、スポンサー、サポーターそれぞれから賛否があったであろう決断だったと思われる。再び声を掛けたことよりも引き受けてくれたことの方に驚いたが、この双方の決断は並みのことではなかったことは分かる。

▶継続とさらなる発展

 2017年に『新たなチームスタイルの構築』として吉田監督を招聘し、いまでこそスタンダードになりつつあるポジショナルプレー的な要素を取り入れたチーム作りを託した。攻撃、守備問わず優位性を生み出す正しいポジションを取れるようになってきたが、それと勝てることは別で結果が出ずに解任されてしまった。上野監督を挟み、その後伊藤彰監督に引き継がれた。伊藤監督になってからはサイドでのトライアングル旋回、偽ウイングバック的なレーン移動やリベロが最終ラインから1列前のラインに侵入するような偽リベロ的な動きなど『動的』な部分が加わり、より発展していった。相手の立ち位置を見て、ズレを作り(可変)、ボールを動かして前進し、ゴールを目指す。全員が同じ絵を思い描けるところまで成長してきたのは観ている側も感じていた。

今季はそこに新たにカウンタープレスの強化に取り組んでいるという。昨年までも『前から(守備に)行く』と監督も、選手もコメントすることがあったが、実際にはボールを失ったら、まずはミドルゾーン(真ん中のエリア)まで撤退してからプレッシングを開始しており、前から守備に行けた試合はほぼ無かったといえる。しかし今季はここの改善に挑戦しているようだ。カウンタープレスとはすごく簡単に言ってしまえば、ボールを失ったらすぐプレスをかける(ボールを奪いに行く)ことである。

4局面+セットプレー

 サッカーには大きく分けて、攻撃守備ネガティブトランジション(攻→守への切り替え)ポジティブトランジション(守→攻への切り替え)の4局面とセットプレーがある。この4局面+セットプレーにはそれぞれ目的とルールがチームごとにあり、いわゆるチームの設計図となるものだ。

カウンタープレスが行われるのはネガティブトランジション時である。自分達がボールを保持(攻撃)していて、相手にボールを奪われると守備に切り替わるが、相手が陣形を整えて攻撃に移るまではトランジションと考えてもいいだろう。吉田達磨監督はカウンタープレスのトレーニングの時に『相手に5本パスを繋がられるまで下がらずにプレスを掛け続けること』と指示しているようで、これが1つのルールになると思われる。5本のパスというのは、おそらくパスを5本繋げられれば相手は攻撃の陣形が整えられ、こちらは守備の陣形を整えなければならない目安ということだろう。なのでこちらがボールを失ったら即座にプレスを掛け、相手に5本パスを繋がられる前に奪え返せればまた攻撃に移るので、陣形の崩れた状態の相手へカウンターが刺せるということだ。より高い位置で奪い返せればゴールに近くなる。極端な考え方だが、ボールを失ったとしても相手に5本パスを繋げられるまでは攻撃が続いていると考えても良いかもしれない。あーとか溜息をつくのではなく、むしろ奪い返すまで盛り上げるような見方が出来ると良いだろう。

▶今季の予想布陣

最後に今年の予想される布陣を。

今季の予想布陣

 まず、注目選手に野澤陸を挙げる。昨年は大卒5人衆の中で1人だけなかなか試合に絡めず、悔しい思いをしたであろう。今年は2年目でプロのスピードや強度にも慣れてきたことやDFの層が薄いのもあって、出番が増えることは間違いない。高さがあって、ロングレンジのパスが出せるDFはどのチームも欲しがるタイプだ。今年は左HVでの起用が多くなると思うが、最後尾の位置から相手のDFラインの背後や逆サイドへ対角線のロングフィードでは相手陣地へ一気に攻め込む一手にもなり、さらにセットプレーでは185cmの高さを生かしたヘディングで攻守両面で期待したい。

あとはシャドーの選手達。長谷川、鳥海が競争で一歩リードしているように感じるが、今年のシャドーはカウンタープレスのトリガー役というチームの重要な役割を担い、生命線となるので、ここの選手の出来がチームの出来不出来を左右するだろう。


いきなり開幕6試合はなかなか手強い相手が多く、今季の行方すらも決めてしまいそう。良い感じに乗り切って、いい加減昇格したいぜ!

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