支配者よ

君のことは大切だと思ってたよ

でも僕には僕の人生があるじゃないか

見るんじゃない

僕の心は僕のもんだ

誰にもやるもんか

僕には大切な仲間ができたから

だからバイバイ

バイバイ、支配者よ

オーバーロードは魚座に輝きて

魚と海の世界

霞立ち

立ち込める靄

湿気がある方がしっくりくるんだ

ああ、この水気の中に

僕は溶けてゆく

僕を溶かしてゆく

誰も僕を捕まえることなどできない

デジャブだ

と書くこともデジャブだ

未来って決まってるのかな

全部がそうなのではないと信じたい

誰のことなど気にするな

この世界は君のためのものだろう

君のための人生だろう

はみ出せ

逸脱してしまえ

そうは言っても怖いよ

大丈夫

お天道様に顔を向けられるうちなら

僕は生きてられる

さよなら、傷のクレバス

海に入れば凸凹なんて関係ない

ぜんぶ満たしてくれる

透明な水が

心まで満たしてゆく。

二〇二二・九・二五　識