[1. 得点、アシスト、準アシストの比較] なぜ2020年の横浜Fマリノスは9位なのか?優勝した2019年のデータ分析結果と比較して考察してみる
こんにちは。kesuo-です。本記事を投稿する背景については、下記の記事をご覧ください。今回は、2020年と2019年の分析結果の比較し、今シーズン苦戦した理由を考察した内容を紹介する1回目の記事です。
はじめに
今回は、2020年と2019年のゴールランキング、アシストランキング、準アシストランキング、得点関与ランキングについて比較した結果と考察内容を紹介したいと思います。
今回の注目ポイント
- 2020年と2019年のJ1リーグでのマリノスの得点に関するデータの差を確認できること
注意点
今回分析で使用したデータセットは私個人が作成したデータセットになっており、公式記録とは異なります。そのため、誤ったデータが含まれている可能性があることや、人によって解釈が異なるデータも含まれていることにご注意ください。データセットの作成方法や中身に関しては、過去の記事で公開しておりますので、ご確認ください。
データ分析結果
まずは、2020年と2019年のJ1リーグの得点ランキング、アシストランキング、準アシストランキングを分析した結果を紹介します。下記では、比較しやすいよう、左側に2020年のデータ、右側に2019年のデータを配置した画像を作成しました。
1. 得点ランキングの比較
まずは、得点ランキングの結果です。
なお、背番号が0で、選手名がNaNとなっている場所は、オウンゴールを指しています。また、他の箇所で選手名がNaNとなっている場所は、途中で移籍した選手の名前が選手リストに含まれてないことでNaNとなっています。(例えば、2020年の11番であった遠藤選手は途中で移籍したので、最新の選手リストに含まれていませんでした。)
2. アシストランキングの比較
次に、アシストランキングの結果です。
選手名がNaNとなっている場所は、途中で移籍した選手になります。また、公式記録とは異なるはずです。例えば、水沼選手は今回12アシストですが、公式記録は10アシストとなっております。公式記録との違いに関しては、[0. はじめに]の記事のデータセットに関する注意点をご確認ください。
3. 準アシストランキングの比較
次に、準アシストランキングの結果です。準アシストとは、アシストをアシストした選手のことを指します。(準アシストはたくさんの選手がいたので、2回以上した選手のみ表示させております。)
選手名がNaNとなっている場所は、途中で移籍した選手になります。
4. 得点関与ランキングの比較
最後に、得点関与ランキングの結果です。得点関与ランキングとは、得点、アシスト、準アシストの合計数でのランキングのことです。(得点関与者ははたくさんの選手がいたので、2020年は4回以上、2019年は2回以上した選手のみ表示させております。)
データ分析結果の考察
こちらでは、上記に紹介したデータ分析結果について考察していきます。
1. 得点ランキングの比較
まずは、得点ランキングを比較して考察します。
まず、得点ランキング上位に注目します。5点以上得点した選手は、2020年は3人、2019年は5人でした。今シーズンは、過密日程の影響もあり、多くの選手が出場してましたが、5得点以上取れた選手が2019年より少ないことに驚きました。2019年は、仲川選手、遠藤選手のウイングとして起用される選手も5得点以上の結果を残しております。しかし、2020年は、ウイングとして起用されそうな選手はエリキ選手のみでした。また、エリキ選手はセンターフォワードとしても起用されています。この結果から、ほとんどのウイングの選手が5得点以上の結果を出せなかったことが、今シーズン苦戦した理由の一つと考えらます。
次に、得点ランキング全体に注目します。得点者の一覧をみると、2020年は、15人もの多くの選手が得点することができています。2019年より多い人数となっていますが、こちらの要因は過密日程による選手の起用のローテーションなどが影響したと考えられます。過密日程ではありましたが、特定の選手に得点が集中しなかったことが、今シーズン苦戦した理由の一つと考えらます。来シーズンが以前のように継続的に試合が開催されるようになれば、より特定の選手で得点を決められるようになる必要がありそうですね。
個人的には、オナイウ選手、前田選手、仲川選手、などに来シーズン5得点以上を期待したいです。
2. アシストランキングの比較
次に、アシストランキングを比較して考察します。
ここでは、サイドに起用される選手に注目します。上図では、赤枠に右サイドで起用されがちな選手、青枠に左サイドで起用されがちな選手をマークしました。(こちらの選手の分け方は主観に基づいてます。抜け漏れがあるかもです...)
2020年の結果に注目すると、右サイドウイングの水沼選手、仲川選手が上位に入っております。また、水沼選手が12アシストと大活躍であり、右サイドからアシストする印象を受けました。左サイドの選手も上位に入っておりますが、高野選手、ティーラトン選手など、左サイドバックの選手でした。左サイドウィングの選手は、エリキ選手(左ウイングだけではないですが...)、前田選手はとても高い数値を残せてないことがわかりました。
2019年の結果に注目すると、上位に仲川選手、遠藤選手が入りました。特に仲川選手は、2020年の水沼選手が12アシストより多い数字になっております。仲川選手、遠藤選手はそれぞれ右ウイング、左ウイングで起用されており、両サイドからアシストを実現できたことが確認できました。また、左サイドの選手は、ティーラトン選手、マテウス選手なども比較的上位に含まれており、遠藤選手以外もアシストをできていました。
この結果から、左ウイングの選手がアシストランキング上位に入れなかったことが、今シーズン苦戦した理由の一つと考えらます。個人的には、前田選手に来シーズン期待したいです。エリキ選手も左ウィングで起用されることもありますが、センターフォワードでも起用されるため、個人的には左サイドウィングを主とする前田選手に期待したいです。
3. 準アシストランキングの比較
次に、準アシストランキングを比較して考察します。
ここでは、主にセンターフォワード(CF)に起用される選手に注目します。上図では、CFの選手に赤枠のマークをしております。
2020年の結果に注目すると、ジュニオールサントス選手、オナイウ選手、エリキ選手が比較的上位で確認できました。一方、2019年の結果に注目すると、下位にエジガル選手、エリキ選手が含まれました。この結果は、2019年はCFの選手が起点となる得点が少なく、2020年はCFの選手が起点となる得点が多かったことを表していると思われます。
つまり、この結果の意図することは、中盤やサイドの選手がゴールの起点になる回数が2019年に比べて少なかったと考えられ、これが今シーズン苦戦した理由の一つとも考えらます。これは、今シーズンの中盤やサイドの選手がゴールの起点になる回数が少なすぎた、というわけではないです。実際に、2020年の結果上位は、天野選手や扇原選手など中盤の選手が多くいます。
個人的にティーラトン選手に来シーズン期待したいです。2019年は6回の準アシストを記録している者の、2020年は2回でした。今シーズンは過密日程だったこともありますが、来シーズンは準アシストを決める回数が増えることをティーラトン選手に期待したいです。
4. 得点関与ランキングの比較
最後に、得点関与ランキングを比較して考察します。
まずは、ランキングの上位に注目します。2019年では、仲川選手とマルコス選手が25回以上も得点に関与していました。これほどの大活躍ができる選手がいた2019年でしたが、2020年は25回以上の得点関与数を出した選手は現れませんでした。つまり、25回以上も得点に関与できるほどチームに欠かせない選手が出なかったことが、今シーズン苦戦した理由の一つと考えらます。
また、ランキングの上位の得点関与数が10回以上の選手に注目します。2019年は6人でしたが、2020年は7人とほとんど変わらない人数でした。2020年は、過密日程で多くの選手が起用されていたため、得点関与数が10回以上の選手が大幅に増えると思っていました。しかし、10回以上の選手が2019年よりほぼ増えなかったことから、10回以上も得点に関与できる選手が増えなかったことが、今シーズン苦戦した理由の一つと考えらます。
個人的には、仲川選手の再爆発に来シーズン期待したいです。今シーズンは怪我もあり、出場機会が少なかったですが、来シーズンはチームを優勝に導く活躍に期待したいです。
結果まとめ
まとめとして、今シーズン苦戦した理由の考察結果と個人的な来シーズンの注目ポイントを下記に整理して記載します。
今シーズン苦戦した理由の考察結果
# 得点ランキングの比較
- ほとんどのウイングの選手が5得点以上の結果を出せなかったこと
- 特定の選手に得点が集中しなかったこと
# アシストランキングの比較
- 左ウイングの選手がアシストランキング上位に入れなかったこと
# 準アシストランキングの比較
- 中盤やサイドの選手がゴールの起点になる回数が少なかった
# 得点関与ランキングの比較
- 25回以上も得点に関与できるほどチームに欠かせない選手が出なかったこと
- 10回以上も得点に関与できる選手が増えなかったこと
個人的な来シーズンの注目ポイント
# 得点ランキングの比較から
- ウイング選手でシーズンで5得点以上取れる選手の登場
- 得点を継続的に取れる選手の登場
# アシストランキングの比較から
- 左ウイングの選手のアシスト
# 準アシストランキングの比較から
- センターフォワードをゴールの起点(準アシスト)にせず、得点を生み出す
# 得点関与ランキングの比較から
- 得点関与数25回以上の爆発的な活躍ができる選手の登場
- 継続的に得点に関与できる複数の選手の登場
おわりに
今回は、得点に関するランキングを比較し、今シーズン苦戦した理由を考察した内容を紹介しました。個人的には、来シーズンの注目ポイントが整理でき、さらに来シーズンのマリノスが楽しみです。次回は、スタジアム別の得点に関するランキングを比較した結果と今シーズン苦戦した理由の考察内容を紹介したいと思います。
記事を読んでいただき、ありがとうございました。わかりづらい点や感想などございましたら、ご指摘をお待ちしております!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?