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詩)20年後の自分へ

25年前の自分からの手紙
いったい何年先の自分に送ったものだろう
書いた事もすっかり忘れて
ちょうど40歳になる私が開けた

宛名は未来の自分へ
いくつもの純粋な質問が書いてあった

恋人は出来たのか?
警察官にはなれたのか?
高校は受かったか?
バイクには乗っているのか?
漠然とした不安と希望に溢れていた
全ての答えを知っている今となっては
懐かしくもあり申し訳なくもあった


自分も手紙を書こう
今度は忘れないように20年後の自分へ
幾つかのたわいもない質問が浮かんだ
この歳で自分に手紙を書くのは恥ずかしい

質問を書こうとしたが手が止まった
よくよく考えればこの先の事など
たいした変化も期待できず
そもそも大きな変化を望んではいない

手紙には一言だけ添える事にした


20年後の私へ
今は今日を生きているか?


書いた手紙は誰にも見つからない様に
そっと机の奥にしまいこんだ

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