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詩)行進

目の前を歩く人
群れを成して振り返る事なく
この道を進む

何処に来たのか分からず
右往左往する私を
透明な人の群れが擦り抜けて行く
叫ぼうとも声はでず
振り返ってみても
黒い影を落とした顔は
全て同じに見えた

肩を掴んだ手は振り払われ
私はなす術をなくして
その場に立ちつくす

何処までも続く道
雨は降り続いても濡れる事はない
気づけば自分もその群れに入り
終わりのない道を
ただひたすらに歩いていた

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