詩)誰ともすれ違わない
もうどれだけ歩いた事か
孤独に耐え、走る車を横目に
道はどこまでも続く
大きな道もあれば横に逸れる道もある
どれだけ歩いても誰ともすれ違わない
遠くの方で歩く人影はみたが
こちらに向かってくる人はいない
時には歌でも口ずさみながら
陽気に歩いてはみたものの
私は未だに一人だ
時間と時間の狭間を歩いているような
全ての道が自分の為にあるかのような
竹林の竹は高く伸び陽を隠すものの
時折、隙間から光を見せてくれる
川の流れが無音の世界に新たな形を示すも
気づける者は少なく悪戯に流れて行くばかり
景色に目を奪われ道を見失う事もあるだろう
歩みを止めて話しかけてしまう事もあるだろう
そんな時でも陽は沈み再び夜を連れてくる
歩けども歩けども誰かにすれ違う事はなく
少しずつ時間は失われて行く
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