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看板を背負う働き方

私は以前、製造業勤務でした。

社員数わずか5名の小さな会社で、日々、納期に追われて製品を作り続けていました。

零細企業だったので、機械を導入することが出来ず、いわゆる職人的な働き方を余儀なくされていたと思います。

精密グラインダーという、歯医者さんにある歯を削るような機材で金属製品のバリ取りや、厚みや湾曲部を手の感覚のみで図面通りの寸法に削り出したり、今思えば無茶苦茶な作業をしていました。

目の前の仕事をどうにかしていくうちに、自分が手を加えた製品に責任を持つようになり、いつしか、会社の看板を背負って働いているのだという気持ちで日々を過ごすようになっていきました。

このように、一度でも「会社の看板」という概念に触れることが、社会人としての「責任」の意味を知ることとイコールなのではないかと、最近になって感じるようになりました。

転職の後も、モノと向き合う仕事から、ヒトと向き合う仕事に移りましたが、考え方は変わっていません。

会社に所属している以上は、自分の働きが世間や地域から見た会社の評価につながるのだと思って業務に従事しています。

私は個人で動くことが多いので、誰かに頼る働き方ができません。

自分でどうにかするしかない。

…まあ、これが精神的にキツイ人も多いと思うのですが、ヒトと向き合う仕事に就いて感じるのは、働いた結果を自分で視ることが出来るということです。

がんばれば、誰かが笑顔になる。

がんばれば、誰かの役に立つ。

いつの日か、会社ではなく、自分という看板を背に働くことが、少しずつ目標になっているような気がします。


ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の投稿は以上です。

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