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一般社団法人を立ち上げました! 多文化人材活躍支援センター=『たぶさぽ』です! ウクライナ避難民当事者目線の活動を

 2023年10月31日、申請していた一般社団法人が登記完了しました。「一般社団法人多文化人材活躍支援センター」という名称です。「多文化人材+サポート」で、愛称は「たぶさぽ」。

 法人には、ウクライナ避難民であるアンナさんが、理事として参加してくれました。日本に来たウクライナ避難民が当事者として立ち上げた団体は、2022年2月の侵攻開始後ではおそらく初めてではないかと考えています。めざすべきミッションは「誰もが活躍して輝ける社会に」。ウクライナ避難民のみならず、2つ以上の文化背景に関係する「多文化人材」が輝ける社会をつくるために、様々な活動をしていきます! 設立に向けた思いを書いてみたので、お時間が許せばぜひ読んでみてください。


身寄りのない外国人のインフラを

 日本で暮らす外国人など「多文化人材」の「活躍」という言葉を意識し始めたきっかけは、国際結婚の失敗。タイ出身である彼女は母国では大学院まで進むほど学んだ「エリート」。しかし、日本に来ると、言葉も分からず(3か月通った日本語学校ではかなり好成績でしたが)、「子どもになったみたい」と漏らしていました。希望した就労も、単純作業しか選択肢がない。学校が終わってからは人との交流も嫌がるようになってしまい、日本での生活が嫌になってしまい、帰国してしまいました。
 
 一方、ウクライナ避難民も、侵攻が始まるまでは、日本での生活も想定していない人たち。佐賀での受け入れで、多くの避難民と出会いました。やはり、壁となるのは、日本語教育や就労。特に、大学進学率の高いウクライナでは、なかなか単純作業とのマッチングが難しい。留学生や技能実習生などで入国した方たちは、まだましで、避難民や配偶者など、身寄り(学校や職場などの所属)がない人への日本語教育や就労サポートなどのインフラが、日本では整っていないことを、身をもって知りました。

当事者をはじめ、様々な才能が集結

 「誰もが活躍して輝ける社会をつくりたい」―。そう思っていた私と、ウクライナ避難民や、タイから日本で働きたい、学びたいというニーズ。それがマッチし、より活動しやすい(資金開拓がしやすい)環境をつくるためにも、法人化という道を選びました。

 公証人役場や法務局などに確認し、外国人であっても役員として活動できると分かり、当事者としてアンナさんに理事を打診。地球市民の会のインターンや、久留米豪雨被災地でのウクライナ料理炊き出しなど、避難民として「ゲスト」ではなく、サポートする側の「ホスト」として活動してきた実績。愛にあふれたアンナさんとならば、様々な活動ができると考えました。
また、母校・APU(立命館アジア太平洋大学)や海外でも日本語を教えた豊富な経験のある、佐賀女子短期大学の金武先生にも理事をお願いしました。今後、より様々な形で日本語教育を模索していければと思います。
 
 そして、監事としてお願いしたのが庄田さん。青年海外協力隊の同期であり、心友。今は、ちくご川コミュニティ財団でともに働きますが、プログラムオフィサーとして多くの団体の経営を見て、丁寧に伴走支援する姿に、ぜひ参画してもらいたいと誘いました。

避難民の定住支援や、外国人材の受け入れなど

 もちろん、もっと多くの方に参画してもらいたいと思いながら、今後の連携や協働を考え、本当に素晴らしいメンバーと事業を始められたとうれしく思います。

 今後、どのような事業をしていきたいか。ウクライナ侵攻は長期化し、さらに定住を望むウクライナ避難民が増えています。「避難民支援事業」として、決して政治的な動きではなく、外国人住民として日本での定住を考えるウクライナ避難民のインフラを整えるため、避難民当事者目線を生かした事業を提案していきます。ウクライナをモデルに、ほかの国の避難民/難民を受け入れる可能性も模索していきます。

 「外国人材定住支援事業」では、日本で働きたい、学びたいと希望する外国人を受け入れる環境を整えたり、インバウンド・アウトバウンド政策、通訳・翻訳の派遣など、在留資格や国籍を超えて、国境を越えて活躍する人材の育成に努めます。技能実習制度の見直しなど、国の動きを見極めながら、活躍できる環境をつくっていきます。

 さらには、持続可能な団体運営のため、より応援してもらえるようなガバナンス・コンプライアンスの整備など、総務事業にも力を入れていきます。

ぜひ「たぶさぽ」を応援ください!


今後、様々なセミナーやイベントを企画しておりますし、皆様に寄付やボランティアなどのお願いをすることもあるかと思います。まずは、Facebookページのフォローをよろしくお願いします。ぜひ、「誰もが活躍して輝ける社会」をつくっていきたいと思います! どうぞご支援をよろしくお願いします!

 もし法人設立を祝福いただける方は、下の「🎁気に入ったらサポート」より、ご支援をいただけると幸いです。いただいたご支援は全額、ウクライナ避難民などが活躍する場をつくる基金として活用させていただきます。

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山路健造(やまじ・けんぞう)
1984年、大分市出身。立命館アジア太平洋大学卒業。西日本新聞社で7年間、記者職として九州の国際交流、国際協力、多文化共生の現場などを取材。新聞社を退職し、JICA青年海外協力隊でフィリピンへ派遣。自らも海外で「外国人」だった経験から多文化共生に関心を持つ。
帰国後、認定NPO法人地球市民の会に入職し、奨学金事業を担当したほか、国内の外国人支援のための「地球市民共生事業」を立ち上げた。2018年1月にタイ人グループ「サワディー佐賀」を設立し、代表に。タイをキーワードにしたまちづくりや多言語の災害情報発信が評価され、2021年1月、総務省ふるさとづくり大賞(団体表彰)受賞した。
22年2月に始まったウクライナ侵攻では、佐賀県の避難民支援の官民連携組織「SAGA Ukeire Network~ウクライナひまわりプロジェクト~」で事務局を担当。
2023年6月に地球市民の会を退職。同8月より、個人事業「人とヒトの幸せ開発研究所」を立ち上げ、多文化共生やNPOマネジメントサポートなどに携わる。
同10月に、「一般社団法人多文化人材活躍支援センター」を立ち上げ、代表理事に就任。ウクライナ避難民当事者が立ち上げた団体として、避難民支援事業や、外国人材の受け入れをする「外国人材定住支援事業」などに携わる。

サポートをお願いします! ウクライナ避難民の定住化や、終戦後に向けた復興、外国人材受け入れの生活環境整備など、基金として活用させていただきます。