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非営利法人の広報 スタートはまずこれだけ登録しろ!3選

 2023年10月24日、ウクライナ支援や外国人材受け入れなどの事業に取り組む「一般社団法人多文化人材活躍支援センター(たぶさぽ)を立ち上げました。

 もちろん、まったく法人の知名度はゼロ。今後、いろいろと講演会を開いたり、様々な営業をして言ったりなど、ブランド化を図っていかなければいけません。しかし、いきなりは難しい…。まずは、お金をかけずに広報できるツールへの登録をおススメします。


プレスリリースの非営利プログラムを

 私は、元新聞記者です。メディアの影響力の強さは、身をもって知っています。でも、記者がその情報にアクセスできなければ、とても良い活動をしていても、その情報は埋もれたままになってしまいます。

 もちろん、様々なメディアの記者さんとつながりがあればいいですが、記者会見など開かない限り、なかなか多くの記者さんと知り合う機会はないですし、特に小さな非営利団体では、広報に時間もお金もかける余力は、なかなかありません。

 そんな団体・企業をサポートするのが、PR TIMESというサイトです。

 新聞、テレビ、ラジオ、ミニコミ誌など、全国のメディアとつながりのあるPR TIMES。「ここの地域に流したい」「このメディアにはぜひ連絡したい」など、メディアリストを選ぶことができます。一方、企業などがプレスリリースを発信しようとすると、基本的には1件3万円。

 しかし、なかなか小さなNPOがその広報費をかけることは難しい。実は、そんなNPOをサポートしてくれるプログラムがあるんです。それが、「非営利団体サポートプログラム」です。

 このプロジェクトは、3万円の発信費用が、なんと社会貢献をする非営利団体ならば、無料で無制限で発信をすることができるんです!

 もちろん、どの団体でも無条件で使えるわけではなく、定款や発信したいプレスリリースの案などのフォームを送って審査を受けます。認められれば、無料でプレスリリースを全国のメディアに流すことができるのです!

 私は、前職の地球市民の会や、今関わる、ちくご川コミュニティ財団でも、この非営利団体サポートプロジェクトに広報担当として応募し、多くのメディアとつながることができています。そして今回、たぶさぽとしても、非営利団体サポートプロジェクトに応募し、審査を経て支援団体に選んでいただきました!

 今後、様々なリリースを出していきますから、ぜひご覧くださいね。

寄付受け付けプラットフォーム

 2つ目は、Syncableという寄付プラットフォームです! 

 いきなり、クレジットカードなどの寄付受け付けの仕組みをつくることは、かなり難しいです。それが、定款などをアップロードすると、その活動内容や非営利型かなどを審査してくれ、寄付を集めることができるようになります。

 Syncableの特徴は、その都度の寄付を集めたり、毎月のマンスリーサポーターを募ったりすることができるほか、バースデードネーションができるのです!

 バースデードネーション(通称バスドネ)とは、誕生日を迎える本人が、「誕生日プレゼントの代わりに、支援している団体へ寄付してくれませんか~」と呼び掛ける、欧米っぽい寄付呼びかけのキャンペーン方法です。下記は地球市民の会時代につくった、バスドネの説明ページです。

 今後、たぶさぽとしても、バスドネを集めることができるようになります。誕生日だけでなく、過去にはバレンタインのチョコの代わりに寄付を、みたいな呼びかけをしてもらったこともありました。もし、自分では寄付はできないけど、何かの記念に、たぶさぽへの寄付を呼び掛けたいーという方は、ぜひご支援をよろしくお願いします!

多文化共生団体の掲示板

 最後は、一般財団法人自治体国際化協会と、国際協力NGOセンター(JANIC)が運営する「市民国際プラザ」の掲示板です。

 ここは、多文化共生、国際協力、助成金、スタディツアーなど、非営利団体に関係する情報が、無料で見ることができますし、団体でイベントをするときにも無料で掲載してもらうことができるのです。

 結構、いろんな情報が掲載されており、見る側としても参考になることが多いし、情報発信ツールとしてとても有益と思います! 登録無料ですし、しない手はないと思います!

 今回、法人の黎明期にまずは登録すべきツールを紹介しました。ほかにも、求人を募りたいときは、JICAのPARTNERもぜひ登録してほしいですし、物品寄付の査定額が団体への寄付につながるツールもあります。メールマガジンなどでの情報発信も必要でしょう。その辺りは、たぶさぽの進捗と共に、また別の記事でお伝えします。非営利団体を始めた皆さん、一緒に進化していきましょう~!

山路健造(やまじ・けんぞう)
1984年、大分市出身。立命館アジア太平洋大学卒業。西日本新聞社で7年間、記者職として九州の国際交流、国際協力、多文化共生の現場などを取材。新聞社を退職し、JICA青年海外協力隊でフィリピンへ派遣。自らも海外で「外国人」だった経験から多文化共生に関心を持つ。
帰国後、認定NPO法人地球市民の会に入職し、奨学金事業を担当したほか、国内の外国人支援のための「地球市民共生事業」を立ち上げた。2018年1月にタイ人グループ「サワディー佐賀」を設立し、代表に。タイをキーワードにしたまちづくりや多言語の災害情報発信が評価され、2021年1月、総務省ふるさとづくり大賞(団体表彰)受賞した。
22年2月に始まったウクライナ侵攻では、佐賀県の避難民支援の官民連携組織「SAGA Ukeire Network~ウクライナひまわりプロジェクト~」で事務局を担当。
2023年6月に地球市民の会を退職。同8月より、個人事業「人とヒトの幸せ開発研究所」を立ち上げ、多文化共生やNPOマネジメントサポートなどに携わる。
同10月に、「一般社団法人多文化人材活躍支援センター」を立ち上げ、代表理事に就任。ウクライナ避難民当事者が立ち上げた団体として、避難民支援事業や、外国人材の受け入れをする「外国人材定住支援事業」などに携わる。

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