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[すこし詩的なものとして]0116 生となるべく死と

今が21世紀だなんて
少し前の僕に言ったら
そんな未来は未来じゃないとか
言い出すかもしれない

でも今は21世紀なんだ
新世紀は
いつしか勝手に開かれて
忘れられた乾いた筆の先のように
身動きは取れない

でも
それは痛いとか
怖いとか
辛いとか
旅立つ君はそんなことはないとか言って
闇夜にさらっと向かって行く

手に入らないから
手に入れたいは
目的を失って
波止場で聞こえる波の音
漂う潮風は
僕の立場をただ笑っている

僕の生きる時
それは燃える心と
焼き尽くす限りない欲で
普通とは
そんな嘘のような本当の言葉で
君も僕も汚されて
もう洗い流すことすら
面倒になって行く

20世紀
光のスペクトルの花束が
窓辺に明るく輝いていた
君の目覚める頃に
七色の光は花の束
何かが始まる予感があった
20世紀を駆け抜けるレシプロで
逃げる21世紀を追いかけよう

それは光よりも速く遠く

生きるとかそんなことは
死ぬとかそういうことと同義で
もう十分で
少しだけ
ただここにいたいだけ
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生き物なんて深く考えることがなくても生きている、はず。なんだけど、なぜこうも思い悩んで苦しくなるのだろう。そして一旦死についてとか考え始まると、その対極を比較してしまう。
なんとも無駄なように思えてしまうものだ。


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