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「進撃の巨人」ロッド・レイスの性格が分からない

*本記事はネタバレを含んでいます。お気を付け下さい*












アニメ「進撃の巨人」の解説を書いています。

現在Season3第46話まで来ました。
巨人化したロッド・レイスを爆破し、ヒストリアが本体を斬ったあたりです。
そこまで解説してきて、どうしてもロッド・レイスという人物像が掴めません。
他のキャラクターはわりとしっかりと人物造形ができているのですが、諫山先生にしてはめずらしく、ロッド・レイスだけは最後までぼんやりしていました。

以下、作中で描かれているロッドの性格や思想、行動を挙げてみましょう。

・巨人駆逐論者(青年期、そのせいで一時親から幽閉される)
・敵には容赦ない(若き日のケニーに対し)
・自己犠牲精神は低い(自分より先に娘のフリーダを「始祖の巨人」継承者に、グリシャに襲われて自分だけ逃げる)
・平気でペラペラ嘘をつく(ヒストリアに対し)
・レイス家の運命にうんざり
・でも「始祖の巨人」継承はちゃんとする
・使用人のアルマと浮気(ヒストリアの母)
・アルマが殺されてもなんとも思わない
・最後は唐突に巨人化(嫌なはずなのに)

と、矛盾している行動も多く、まあ最終的にはヒストリアに「始祖の巨人」を継承させようとするんですが、それがロッド・レイスにとってはなんのためなのかよく分かりません。
若い頃は巨人駆逐論者だったみたいだし(となると不戦の契りに縛られるレイス家に「始祖の巨人」がないほうがいいはず)、結局人類のために「始祖の巨人」を取り戻すという考えに至ったにしてもかなり自己中心的だったり、順番でいうと自分から継承した方がいいはずなのに(寿命が13年となるから)ヒストリアにやらせようとしたり……

結局、この人だけはどういう人間なのかさっぱりわかりません。
たぶん、諫山先生があえてそう描いていると思うんですが、その「あえて」もはっきりとは見えないので、謎が多い人物です。
また、物語上は途中退場となるので最後まで読んでも『ああ、そうだったのか』とはなりません。
もし諫山先生にひとつだけ質問できるなら、僕は迷わず「ロッド・レイスってどういう人物なんですか?」と訊ねるでしょう。
皆さんはどう思いますか?

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