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トークグル
6年前の3月、人生史上1番浮かれていた時期かもしれない。
高校入試が終わり、無事第1志望の高校に合格した僕はまずSNSで情報を得ようとTwitter上で同じ高校に行く人を探した。すると結構簡単に見つかり、そのままFFになった。
入学前課題のデータの分析の課題をやっていた時だったと思う。箱ひげ図という新しい知識について教科書を読んで理解をしようとしていた時、1通のDMが届いた。
「新入生のLINEグループがあるらしいんだけど知ってる?」
同じ中学から進学する人が他にいなかった僕は当然そんな存在など知らなかったため、招待してもらうことにした。その時に既に60人くらいはグループにいたような気がする。
これが新しく出会う人達なんだとすごくワクワクしたのを覚えている。
その当時はみんな優等生ぶっていたのかもしれない。けれど傍から見たらやっぱり子供で、毎日のように夜中までそのグループにはチャットが飛び交っていた。みんなかみんな顔も声も知らない誰かの存在に興奮してコミュニケーションを図ろうとしていた。
かく言う僕も同じ中学の友達がいないのを知っていたから出遅れまいとその会話に積極的に参加していた。
やがて話の中心になる人が固まってきて、徐々にトークの多さに鬱陶しさを感じる人も増えてきた。
そこで、トークグルなる「もっと話したい人のためのグループ」を作ることが決まった。
当然参加した。
周りの目がなくなった僕らのトークはさらに加速し、夜中の3時まで話を続けるなんてことは日常だった。
春休みという暇な期間、意気投合した新しい友達、受験が終わってスマホに触れる機会が増えたこと。色んな要素が噛み合っていたのはあるが、間違いなくみんな浮かれていた。
課題どこまでやったとか、教科書いつ買いに行くのとか、体育柔道と剣道どっちにするとか、色んなことをたくさん話した。
入学前にも関わらず、3年間過ごしたクラスみたいな一体感すらあったと思う。
入学式も近づいてきて話題がそれ一色になると、誰からともなく「入学式で会おうよ」という話が出た。
結果として、入学式の日にはなぜか既にめちゃめちゃ仲良さげな団体があるという状態になった。誰と誰が一緒のクラスだとか、お前そんな奴だったのかい!みたいなギャップとか一々全てが面白かった。
高校が始まってすぐにそのメンバーでカラオケにも行った。今思えばかなり青春してたんだと思う。
悲しいことに授業が始まりクラスでの絡みが増えていくにつれトークグルで話すことは少なくなっていった。むしろいい事でもあったのかもしれない。
毎日3時まで起きれるはずもないし。
けれど、そんなトークグルがあったからこそ自分の高校生活は良いスタートを切れたと思っている。
ふと懐かしくなってかなり昔の出来事を綴ってみた。あのメンバーでお酒とか飲み交わしてみたい。
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