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フィリピンで働き始めました【海外就職への道50】

こんにちは。マニラからお届けします。

今回は前回の続き、いよいよフィリピンで働き始めたことについてお話しします。

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2022年2月、フィリピンに来てから1ヶ月近くが経とうとした頃、ついに会社のフィリピン法人に入社することになりました。入社前には、会社のことはもうわかっていながらもオリエンテーションに参加しなければならず、丸2日間オンラインの集合研修に参加することになりました。受講生は自分以外みんなフィリピン人で、講師は英語を使ったり、タガログ語を使ったり、といった様子でした。少人数のグループディスカッションなどもあり、ちょっとした会話もすることができたのは良い経験でした。

また、入社にあたり、労働許可証の発行や銀行口座の作成、保険会社への申請など、いろいろな手続きを進めました。人事からの指示はとても簡素なもので、すべて自分で窓口に足を運ぶ必要があり、とても苦労しました。フィリピンは南国特有のゆっくりとした時間の流れがあり、サービス業も例外なく、のんびりとした対応をしています。銀行の口座を作成するのに1時間半待たされ、保険会社の申請も1時間待たされ、労働許可証は入社日前日にやっと発行される。そんなペースに、日本との違いをまじまじ感じさせられました。

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入社日当日、徐々に良くなってきたとはいえ、世間のコロナ禍の状況はまだ元に戻っていなく、自宅からテレワークをすることになりました。日本でやっていた仕事と全く同じことをするため、残念ながら新鮮さはなく、あまりやる気に満ちたものにはなりませんでした。

しかし、日本法人からフィリピン法人に移ったことでいくつか変化がありました。まず、労働時間。フィリピン側は一日の労働時間が9時間となっており、日本よりも1時間多くなっていました。給料はその分が見込み残業として組み込まれており、正直納得いきませんでした。次に、シフト。フィリピン側はシフト勤務を採用しており、日本のように月曜日から金曜日の日中働くといったものではなく、4日間11時間働いて3日間休む、という特殊なシフトを組んでいました。そのため、僕は週末にも働き、また夜勤もすることになりました。これにより、残念ながらせっかくできた日本人の知り合いと会う機会は激減してしまいました。

そして、フィリピン全土の特徴として月2回の給与支払いがあります。フィリピンでは給料日が月に2回(15日と月末)にあり、一ヶ月分の給与が二分割して支払われます。これは貯金の習慣がなく、すぐに使い果たしてしまう文化によるものだそうです。とは言え、僕はあまり浪費することはないので、これはあまり気になりませんでした。

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無事に入社を果たし、この2年間追い続けた夢の海外就職を果たしました。しかし、実態は日本にいたころと同じように自宅でテレワークをしており、思っていた海外就職とは異なる形になってしまいました。これを書いている5月現在もまだ一度もオフィスには出勤しておらず、正直これでは満足していません。

これら海外就職という経験を通して得たものはたくさんあります。それらはいずれも目に見えない形で心の中に経験値として刻まれ、今後の生きがいのひとつになると思います。改めて、この2年間を振り返ってみていろんなことがありました。コロナ禍が僕に与えた影響はとても大きく、一過性の目標を立てるのではなく、自分は人生を通して何をしていきたいのか、といったことを改めて考えなければならないと思うようになりました。形式上の海外就職を果たし、フィリピン人とも2年働いた経験ができたので、今後この経験を活かす形で、もう少し自分で自分の道を探りにいきたいと思っています。

以上、『海外就職への道』でした。ご精読ありがとうございました。

終 


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