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㉒ 高校野球の経験が支えになってるのかもしれない。(4)

⒋まだ未熟だった



前回の記事では、初めて一桁の背番号をもらうことができたことを書きました。
そしてそれから春の大会が始まります。
まずは地区予選があり、ここを2勝すれば県大会進出となります。
秋季大会は一度敗れても敗者復活戦があるのに対し、春季大会は一回負けたらそこで敗退となります。
チームとしては県大会進出を目標に掲げていましたし、私自身としても大会で結果を残していきたい思いでした。

そして始まった一回戦。私は2番ライトでスタメン出場。前日までは緊張は少なかったもの試合開始が近づくにつれ、徐々に緊張の度合いが高まってきました。そして始まる頃にはピークに達していて、地に足がついていない程、緊張していました。先輩の代の大会であり、ミスができないプレッシャーが重くのしかかっていたのです。(「16の俺、試合になったら先輩後輩なんて関係ないんだからもっと自信持ってやれよ」なんて思ってしまいますが…)

結果としてはチーム勝つことができました。しかし、皆さんなら想像できたと思いますが、私は4打席ノーヒットで終わってしまいました。1つ四球を選び、得点に絡むことはできたのですが、不甲斐ない成績で初戦は終わってしまいました。幸運なことに、打球も何回かしか飛んで来なかったので、ミスをすることはなかったのですが、もしもたくさん飛んできていたらやらかしてたんじゃないかと今でも怖くなります。笑

そしてチームは秋の大会ではあと一歩のところで県大会に出場することができなかったので、この春は何としても勝ちたいという思いで迎えた決定戦。この試合も私は2番ライトでスタメン出場。もう前の試合のようなことは許されません。

そして一回の表、0アウト1塁で迎えた第1打席。監督のサインは送りバント。初回に先制点を取るためにも絶対に進塁させたい状況。この時私は「ランナーは瞬足だから転がすことができれば何とかなる」と冷静にいることができていたので、しっかし一発で成功。自分で言うのもアレなんですけど、試合での送りバントほとんど失敗したことないんですよね。なぜか送りバントだけは根拠のない自信があったように思います。

そんな自慢話はさておき、結局この回は無得点に終わってしまいます。その裏、チャンスを逃した後なので流れが悪く失点は避けたい中、相手の打線は初回からエンジン全開でした。この回終わってみれば打者一巡の攻撃で初回から大きく点差が離れてしまいます。そして投手交代の手を打つもホームランを打たれるなど相手打線を止められることはできず、10ー0となってしまいます。

そして次の攻撃で得点ができないとコールドが成立してしまう状況で打席が回ってきました。2アウトランナーで迎えた第3打席。何としても終わらせるわけにはいかないと、まず出塁することを頭の中に思っていました。しかし結果はファーストゴロ。ここで試合終了。スタメンを勝ち取った最初の大会で、結果を残せることもできずに、チームとして目標を達成することができずに終わってしまいました。ヒットも一本しか打てず、悔しい気持ちでいっぱいでした。

大好きな先輩ともあと一緒に野球ができるのは3ヶ月。初めてスタメンとして試合を控え、緊張していた自分を同じ外野の先輩が励まし続けてくれたり、敗戦後落ち込んでいた自分をご飯に連れて行ってくれたり、たくさん優しくしてもらっていました。そんな先輩と1日でも長く野球がしたい、春の借りを返したいと強く思いました。

今振り返ると、結果は残せなかったもののこの大会に出場することができてよかったと思います。公式戦での緊張感を経験できたことで、試合を迎えるにあたってのメンタルの保ち方、調整の仕方など勉強になることがたくさんありました。そして自分の代になった時も大きくその経験が活きるようになります。なので4年先の先輩から16の自分に「この経験は絶対に無駄にするなよ」と言ってやりたいと思います。

次回は夏の大会に向けて、どのように過ごしていったのか、また先輩の背中から何を学んだのかを書けたらなと思います。書き始めた頃はこんなにすらすら記憶が蘇ってくると思っていなかったので、思ったよりも長くなってしまいますが、読んでくれたら嬉しいです。皆さんももう一度過去の自分と話してみて下さい。意外とこの時高思ってたんだ!と当時気づかなかったことが気づいたり、自分自身を見つめ直すきっかけになるので是非やってみて欲しいです。

今回も最後までありがとうございました。

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