さまざまな内容を組わせて学習するインターリーブ学習について

今回のテーマ
学習する際にあえて違う学習対象を混ぜる学習法を

       「インターリーブ学習法」といいます。

今回はこのことについて書いていこうと思います。よろしくお願いします。


インターリーブ学習法

「今日はこれとこれを学習する」と決めたら、2つ分の勉強道具を並べて交互に学習します。

インターリーブの特徴は、複数の項目、スキル、理念を混ぜた練習や勉強をある程度の期間行うと、個々の項目、スキル、理念の違いがわかるようになるだけでなく、個々の特徴をより鮮明につかめるようになります。これは学習の定着度に関連してきます。

また、状況に対して適切な判断ができるようになり、対応力が付きます
テストでも同じ分野の問題は連続して出題されません。運動でもさまざまな
動作が組み合わあさっています。スポーツの試合では状況は変わりつづけます。同じ動作の連続ではなくランダムな動きの連続です。
こうしたことを考えると日ごろから様々なことを組み合わせて学習したほうが対応力が付くのは納得の結果と言えます。

インターリーブ学習よりブロック学習が人気なのはなぜ

人気があるのはブロック練習です。習得するという点においては、インターリーブ学習のほうが効果が大きいのに、それにもかかわらずブロック練習のほうが人気があります。それはなぜなのでしょうか?

それは、インターリーブ学習法よりもブロック練習のほうが身についていると錯覚しやすいからだと考えられます。インターリーブ学習は、問題ごとに想い出したり考えたりする必要があり、負荷がかかりサクサクとは進みません。一方、ブロック練習は同じ種類の問題を続けて解くので、あまり想い出したり考えたりすることなく、楽に進めることができます。ゆえに、学習者はブロック練習の方が「身についている、できる!!」と錯覚しやすいです。手ごたえがあるように感じる方が人気になるでしょう。

インターリーブ学習どうやる

では実際に堂のようにやるのか?

1つのことばかりを勉強せず、複数のことを切り替えて勉強する。
これだけです。

たとえばAについてだけを勉強するのではなく、途中で少し関連したBに切り替え、そのあとやはり少し関連したCに切り替えて勉強するといった流れになります。

やっているうちは内容が変わって気分転換になるかもしれません。人間には飽きるという能力があるので、この方法を使えば学習を継続しやすくなるかもしれません。
しかし同時になかなかできるようにならならず、手ごたえを感じずらいかもしれません。
対応力が上がりますし、記憶保持に役に立つと信じて取り組みましょう。

受験勉強時代の思い出

苦手科目などがありながらも、自分を安心させるために得意科目ばかりをやっていたことを思いだします。完全にブロック学習に染まっていました。手ごたえは感じます。それで模試でもまぁまぁできるのですが、もうひと伸びしないのです。今思えば対応力はついていると言えなかったかもしれません。
ブロック学習、集中学習は新しいことを学ぶのには良いのですが、そこからの発展がなかったんです。入試では応用力、対応力も試されるので、対応できなかったのだと思います。中堅国立大学に進学するのですが、こうした勉強法を理解していれば、もっと上位の大学を挑戦できる機会に巡り合えたかもしれません。残念!

まとめ
手ごたえが得られず焦るかもしれませんが、効果は実証されています。
ぜひご活用ください。現在僕も、資格試験等の勉強時は積極的にインターリーブ学習を利用しています。みなさんがより良い結果が出ることを期待しています。

参考になれば幸いです。


参考文献


『使える脳の鍛え方 成功する学習の科学』
出版社 ‏ : ‎ NTT出版
発売日 ‏ : ‎ 2016/4/14
著者 :ヘンリー・ローディガー(Henry L. Roediger III)
    マーク・マクダニエル(Mark A. McDaniel)
    ピーター・ブラウン(Peter C. Brown)
訳者:依田卓巳(よだ・たくみ)


『進化する勉強法: 漢字学習から算数、英語、プログラミングまで』
出版社 ‏ : ‎ 誠文堂新光社
発売日 ‏ : ‎ 2019/2/19
著者:竹内 龍人



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