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設計事務所知識「住宅設計防水の仕組み」 シート防水とウレタン防水

住宅のパラペット部には必ず雨が室内に侵入しないように防水が必要になります。
今回その仕組みについて説明します。

シート防水


住宅の天井のパラペット部は、基本スラブ(RC)を打ち、
その上にモルタルを塗り天端をそろえ、シートを貼っていきます。
理由は天端がガタガタだとシートに隙間ができ、室内へ漏水することがあるからです。
そのシートを貼る際、コンクリートとモルタルの付着力を上げるため、プライマーを塗ります。
具体的に身近なもので例を挙げるとつるつるなものにボンドを塗ると塗りずらいのでその時にそれの接着剤として用いるのが今でいうプライマーのことです。
この時注意することは、必ず躯体から表面に向かって貧調合(柔らかく)にすることが大切です。そうでないとクラックが起きてしまうからです。
また、シート防水は継ぎ目ができてしまうので、1/50程度の勾配を必ずつけることが大切です。そうでないと継ぎ目の部分に水がたまり水たまりができてしまうからです。

ウレタン防水


そこで、もう一つの防水方法は、ウレタン防水です。
これは、躯体にプライマーを塗りウレタン防水を塗る方法です。
メリットは、シート防水と違って継ぎ目がないので室内へ漏水する危険が少ない点です。
デメリットは、躯体にくっついて施工するため、躯体がひび入るとそのままウレタンまでひびが入ってしまうということがあります。
しかし、近年はウレタン防水も進化しているとのことも聞きます。

なので、そこを判断し防水方法を選定する方法がよいでしょう。

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