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「インターネット」が、地理的制約を取っ払えないこともある

とっても面白い記事を発見。


>制作費ゼロなのに高粗利を実現!?沖縄No.1のWeb制作会社社長に「サブスクリプション型経営戦略」の極意とWeb制作のこれからを突撃取材してきた!


なんと記事に出ているこの会社、HPの制作を『無料』で行っているそう。

どうやって売上を出しているのかというと、HP完成後に月額7,900円のお金を受け取っています。

『維持管理費』という見方もできるし、記事の中身を読めば分かるんですが、HP制作費の『分割払い』という見方もできます。

なにはともあれ、『制作費無料』の言葉は、インパクトが強いですね。


そして、この会社の拠点は沖縄にあり、基本的には沖縄の中小企業のHPを制作してるんですが、なんと社長は関西出身だそう。

このHP制作事業をやるために、沖縄へ移住したのだそうです。

東京で一旗揚げるんだ!とか、本州のどこかへUターン、Iターンして起業するんだ!とかって話はよく聞きますが、まさか海を飛び越えて、沖縄で起業するとは、とても思い切りのある方だなと思いました。

ただ、そうやって地理的な障壁があるからこそ、社長の藤本さんは沖縄でのHP制作事業に勝算を感じたとのこと。

『インターネットによって仕事は場所を選ばなくなった』なんて言われますが、事業の分野や各地域のIT浸透度によっては、地理的優位性が大いに働くこともあるのだなというのが今回の記事の学びのひとつでした。


それで、『競争が激しくなりにくい』という理由で沖縄を選んだのは理解できたのですが、どうして事業分野は『Web制作』だったのか。

その話が出てきたときに衝撃だったのが、なんと中小企業で自社のHPを開設しているのは、40%ほどしかないそうです。

めっちゃ低くないですか!?

逆に言えば、6割の企業はWeb制作会社にとっては『潜在顧客』だったということ。


しかも沖縄などの地方企業では、自社のHPを持っていない企業の割合はさらに上昇します。

社長の藤本さん、前職はOA機器販売の営業と経営をやっていて、Web業界はまったくの未経験だったそうです。

しかし、『沖縄×HP制作』に可能性を感じて、完全に『マーケットイン』の発想で起業しました。


藤本さんは、前職での経験から、どうして6割以上もの中小企業の社長が、HPを持っていないのかの理由を把握していました。

それは、『高すぎる』ことと『未知すぎる』ことの2点です。


これまた記事中で紹介されていて衝撃だったんですが、中小企業と一言で言っても、実はその内訳を見ると、社員数が30名城の企業は3%しかいません。

そして社員数10名以下の企業が約85%を占めます。

日本企業の99.7%は中小企業なので、言ってしまえば、日本のほとんどの企業は、社員10名以下の小規模な会社ということになるのです。

それで、社員数10名以下の社長にとって、金銭感覚は個人としての金銭感覚とそれほど大きく変わりません。

そうなると、よしっHPを作ろう!となったときにいざ見積もりを聞いても、40万!?とか50万!?とかってなってしまい、一気に高嶺の花の存在になってしまいます。


あと、HPを作らない理由の2つ目、『未知すぎる』は社長のITリテラシーの問題です。

社長の平均年齢は約60歳で、あまりインターネットに詳しくない人もたくさんいます。

そんな状況で決して安くはないHP制作コストが、どれくらい事業に貢献しているのかという『費用対効果』が見えづらいという問題がありました。

ぼくの個人的な感覚からすれば、会社名を調べたときに検索のトップに自社のHPが出てこない時点で『ものすごく怪しい会社』認定をしてしまうんでんすが、そのあたりの数字には直接反映されづらい効果を実感しにくいとうことでしょうか。


ということで社長の藤本さんは、この『高い』と『よくわからない』という課題をなくすためにどうすればいいのかを考えて、『制作費無料の月額課金制』というシステムにたどりつきました。

『高い』というのは、制作費40万そのものが高いというよりも、40万もの金額を『一括で』支払うことが、規模の小さな企業にとってはネックになっていたのです。

そこでサブスクリプションという名目で『分割払い』のような形にしたわけですね。

あと、費用対効果の見えづらさについては、『即解約OK』にしたようです。

サブスクリプションモデルは、どれだけ長く契約してもらうかが大事になるので、最低契約期間を決める企業も少なくありません。

そんななか、藤本さんは思い切って即解約OKにしました。

これまたとても思い切ったなと感じました。


ちなみに、実際のところは作って効果を感じなかったから解約するというよりも、公開前に会社が潰れてしまったりとか、7,900円を払う余裕がなくて辞めてしまうというパターンが多いとのこと。

HP作っておいて潰れるって早くないか!?とか、7,900円を払えなくなることがあるの!?とか、経営素人のぼくはそんなふうに感じるんですが、会社を経営するって、本当に大変なんだなということも感じました。


まだまだこの記事の面白いところがあるので、明日も続きを書きます!

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