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「需要と供給」以外の要因で、モノの値段が決まるとき

きのうに引き続き、森岡さんの記事を読んで思った、マーケティングについてのメモ。


>森岡毅氏単独インタビュー 丸亀製麺・復活の秘策


▼きのうのnoteはコチラ


きのうのnoteでは、森岡さんが丸亀製麺を立て直すために、丸亀製麺の最大の魅力である『店内で手作りで作った麺を出来たてで食べられる』という点を改めて強調していく施策について書きました。

そしてそれを発信するだけでなく、実際に店舗でのオペレーションも、『いかに出来たてを食べてもらうか』ということについて焦点を当てて改善していきます。


具体的には『回転率の向上』です。

しかしこれは、『席に座ってから退店するまでの時間を短くすること』を目的にするのではなく、『うどんを注文してから食べ始めるまでの時間を短くすること』を目的にするのだと言います。

つまり、レジでの計算を早くしたり、テーブルの片付けをしたり、メニュー表を見やすくしたりすることなどが求められるということです。


また、天ぷらの値段にも言及している箇所が印象的でした。

そこまで考えを巡らせるのか!と。

天ぷらの価格設定も見直した方がいいでしょう。今の基本メニューだと、種類によって110円から150円まで分かれていますが、そこまで細かく刻む必要があるのかは疑問です。選ぶときも値段がよく分からなくて不安だし、レジを打つ作業もそれだけ煩雑になるので時間がかかる。出来たてを早く食べていただくために、変えるべき点はいくらでもあります。大切なのは「出来たての感動」という1番目の目標。そのために必要ならば、それ以外は、全部変えても構わないのです。
※記事中より引用


『出来たての感動』といういちばん大事な目的を達成するためならば、それ以外は全部変える。

この徹底した姿勢、カッコいいです。


一般的に、モノの値段は『需要と供給』の関係で決まると言われています。

いま、丸亀うどんの天ぷらの値段がバラバラなのも、各具材の原価や、調理の手間などが反映されているのだと思います。

しかし、それら『数十円の差』と『出来たての感動』を天秤にかけたとき、後者を取るべきだというのが、森岡さんの主張です。


なぜなら、丸亀製麺が最も優先すべきことは『出来たての感動』を届けることだから。

そしてそれが結果的に、『売上』という結果にもつながるからです。


目的にすべきは、あくまでも感動です。お客様に喜んでいただければ、回転率や客単価は自然に付いてきます。経験則から言っても、おいしいと評判で、いつも活気がある店は、客があまり長居せずに、待っている人との間に連帯感みたいなものがあって、なるべく早く外に出ようとするじゃないですか。店舗動線と感動設計は、つまるところ同一のものなのですね。そして、その実現こそが、刀の仕事だと思っています。
※記事中より引用


最初、『回転率を上げるというのは、まずうどんを注文してから食べ始めるまでの時間を短縮することを目的にするのであって、食べ始めてから退店するまでの時間短縮を目的にするのではない』と書きました。

それも、『うどんを食べ始めるまでの時間が短い=出来たてを食べられる』という感動がお店に活気を生み、結果的に『食べ始めてから退店するまでの時間も短くなる』という経験則が森岡さんにあったということですね。


『出来てたの感動』という目的を達するために、メニュー表も店内のオペレーションも、そして天ぷらの値段までをも変える。

そのブレない『優先順位付け』こそが、その企業なりブランドなりの信頼を作っていくのだなと思いました!

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