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ビジネスで気にするべきことは、「需要があるか」じゃなくて「供給できるか」

先週公開された、hey佐藤さんとクラシコム青木さんの対談、学びが多すぎました。

クラシコムの対談記事は毎回濃度が高いんですけど、今回は特に最高でした。

本noteではとりあえず、前編記事から取り上げます。


強化すべきは「デマンドサイド」ではなく「サプライサイド」

序盤に出てくるこの話は、けっこう衝撃でした。

青木
商売が初めての人って、やっぱり需要サイドのことばかりに頭を使ってしまうものなんですよね。
今日、最初にこの話をしたのは、佐藤さんが手がけている仕事も、もしかしたらほとんどのビジネスにおいても、強化すべきはデマンドサイドではなくサプライサイドではないかと思ったからなんです。

今回の対談は、お二人ともに”せどり”の経験があるという共通点から始まります。

せどりには、ビジネスの本質がつまっていると。

そのなかで、佐藤さんが『「この仕事は買い取れれば売れるんだ」と気づきました』と言い、それに同意する形で青木さんが上記引用部分の発言をします。

ぼくたちは商売について考えるとき、ついつい「需要側(デマンドサイド)」のことばかり心配してしまいます。

「どうやったら売れるんだろう」とか、「どんな商品が求められているんだとう」などなど。

しかしお二人は、口をそろえて「供給側(サプライサイド)」にカギがあると断言します。

具体的には、「人材の確保」です。


商売の肝は「優秀な人材を採用し続けられるか」どうか

「人材の確保」の重要性は、記事中ではたぶんビジネスの普遍的なテーマとして話されていると思うのですが、ぼくは個人的に、少子化の日本においては特に重要なテーマだなと感じました。

それは、ぼくが先月までの1年間、休学してインターンをするなかで痛感したことの1つです。

ぼくはベンチャー企業で働いていたのですが、冗談抜きで年中無休、会社は新卒やら中途やらの採用に奔走していました。

毎日何人もの人と面接を重ねていたのですが、それでもなかなか会えないのです、優秀な人に。(優秀な人の定義は本題からズレるのでしません)(読んでる方の、各々の想像に任せます)

ぼくは途中で気づきました、「あっ、会社がするべきことっていうのは、”売上増”と”採用”なんだ」と。

いままでは、企業は前者の「売上増」だけを追っていればいいと思っていたので、HPに「採用」のページがある意味がわかりませんでした。

「別に事業紹介だけでいいじゃん」と。

特に最近はAIの進歩が目覚ましいと言われているし、機械が新しく働いてくれるようになるんだから、そんな目の色を変えて人材確保に張り切らなくていいんじゃないかと。

社長などがインタビューなどで「私たちの強みは”人”です」なんて言っているのも、「なんだかウソくさいなあ」と思っていました。

でも、違いました。

結局、最後に判断を下すのは「人」です。機械は、そのための材料を与えてくれる手段までにしかなりえないのです。(少なくともいまの段階では)

そして、なんらかの意志をもって0からなにかを生み出すのも、「人」なのです。AIは、新規事業の立ち上げは行ってくれません。してくれるのは、「こういったことをやりたい!」という人間の意志のあとでその必要が発生する、市場調査などです。

「人材の確保って、すごく大切なんだなあ」という商売の教科書3ページ目くらいに出てきそうな当たり前のことを、実際に働くなかで強く感じました。


そんな簡単には出会えない

「人材の確保」の重要性に気づいたはいいのですが、そういう意識をもって会社の採用の様子などを盗み見ししてたところ、めちゃくちゃ難しいんですね、優秀な人に出会うのって。(いまさら感レベルMAX)

人材紹介会社の料金とかを採用担当の人から聞いて、「高ーー!!!人を1人採用するのに、そんなお金かかるのーーー!!」って思ったんですが、それでも払ってしまうんですね、優秀な人に出会いたいから。

そういったぼくの経験を踏まえたうえで、青木さんの「heyのコーポレートブランディングはデマンドサイドじゃなくてサプライサイドの強化に寄与してる」という言葉を聞いたら、目から鱗兼とても納得度の高い指摘でした。

青木
heyがとても上手だと感じる「コーポレートブランディング」は、世の中的にはデマンドサイドの寄与に見えるけれど、実はサプライサイドを強化する取り組みなんだろうと。
特にBtoB型のビジネスに対しては、その効果が大きいと思っています。

heyのアロハシャツの写真とか、実際にそれを売っちゃってることとか、オシャレだなカッコいいなとはぼく自身思っていたものの、それが事業にどう結びつくのかうまく結び付けられていなかったんですが、それは発想が「デマンドサイド強化」しかなかったからでした。

「サプライサイドの強化(=人材の確保)」という観点から捉えれば、「ああこういった会社で、こういった人たちと働きたいな」という風に思ってもらうことが大きな目的なのであれば、非常に合点がいきます。

heyのあのなんだか楽しそうに仕事をしてる雰囲気は、「heyのサービスを使おう!」というよりは「heyで働きたい!」と思ってもらうためという目的のほうが大きかったんですね。


.......と、当初は対談の前編記事と後編記事で、それぞれ1本ずつnoteにまとめようと思ってたんですが、3本以上この記事でnoteを書けそうな予感がしてきました。

今日はこのくらいにしておきます。

明日も対談記事についてのnoteを書くと思います。


★アイキャッチは、ぼくが通う関西学院大学の写真です。heyの佐藤さんも、関西学院大学出身だと最近になって知った。。


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