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京都で街と食を撮ってみた

浜っ子から見て、関西圏の街は魅力的だ。
それは日本の文化を築いてきた歴史ある地であるが故で、街その物の造りや建物の設え、そこに住む人達の文化を反映した変化等が関東とは大きく違うからだろう。
中でも京都は長い歴史を昇華させる反映を街に現しているから、新旧問わず関東人にとっては抗えない魅力を感じるのかも知れない。
 
そんな事もあって年に1〜2回、桜や紅葉の時期を外して京都に訪れているのだが、今回は所用があっただけでなく「仁和寺」の「金堂裏堂の五大明王壁画」が特別公開されている事もあって1泊で訪れていた。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO1600 f/6.3 1/100s 39mm

その寺の多さは、宗教都市京都ならでは。
仁和寺は真言宗御室派総本山で888年に創建されたが、今回の目的だった金堂は1613年に建立された京都御所の正殿・紫宸殿を移築したもので国宝。
江戸時代に描かれた五大明王壁画は五年前に公開された事があって、372年間非公開だった事からちょっとした騒ぎになったが、行けなかった。
 
なのでとにかく見たくて訪れたのだが、国宝故に撮影不可。
ただ、一切の補修をしていないと説明された壁画の色は、非公開で陽も当たらない裏堂だったために退色していず、退色しやすい赤が綺麗でかなり驚いた。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO1600 f/4 1/30s 58mm

宸殿にはこんな壁画かサラッと書いてあって、さすがは皇族が使ってきた寺院だと感じさせられたが、こんな高尚な写真を撮るのは目的ではない。
京都ならではの風景は、街中にこそあると感じているのだから。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO640 f/7.1 1/500s 24mm

随分前に訪れた時に見つけた、この建物。
定点観測の原則で撮ってみたものの、さすがは京都。何の変化も無くて古い写真を並べる意味も無い事に、ちょっと驚いた。

EOS R5 RF15-35mm F2.8L IS USM
ISO1250 f/3.2 1/500s 21mm

今回はRF15-35mm F2.8LとRF24-105mm F4Lを主に、RF35mm F1.8 MACROを予備として持つ軽装で撮ってみた。
RF15-35mmは街撮りには便利な1本ではあるが、大きい&重いという難点があるので、どうしてもRF24-105mmを多く使う事になる。
ただ、画質で言えば間違いなくRF24-105mmの方が甘いので、今回もRF24-70mmを導入すべきか悩む結果になった。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO640 f/4.5 1/500s 50mm
EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO100 f/4.5 1/500s 50mm

悩む理由はこの2枚で、50ミリの画角だとほぼ開放でも結構良い解像をしているからだ。このレベルが撮れるならRF24-70mmが本当に必要か?と思うワケで。
RF24-105mm F2.8Lだったら?って問いが起きないのは、サイズと価格。
50万にも迫る価格でかつRF70-200mm F2.8Lより5センチ強長く260グラム重いとなったら・・・ねぇ。

EOS R5 RF15-35mm F2.8L IS USM
ISO400 f/3.2 1/500s 17mm

性能だけで言うなら、やっぱりRF15-35mm F2.8Lは最強。
広角ズームが今ひとつだったキヤノンのレンズとは思えない画質で、かつ防塵・防滴仕様というパッケージはやっぱり魅力なのだ。
勿論、EF16-35mm F2.8LⅡもあるのだけど、アダプター付けてまで使う気にならないのは、周辺の流れが気になるからに他ならない。

EOS R5 RF15-35mm F2.8L IS USM
ISO1600 f/2.8 1/500s 15mm

さすがに開放&広角端での撮影だと四隅は甘くなるけど、EFレンズとは比べるレベルじゃないのと15ミリという画角の面白さはやっぱり魅力だと思っている。
そんな広角好きな自分としては、RF10-20mm F4 L IS STMが一番気になっているレンズだけど、そこまでの広角だと被写体を選ぶので買ってもそんなに使わないだろう?と自分に言い聞かせて、ポチるのを阻止しているのは秘密だ。

EOS R5 RF15-35mm F2.8L IS USM
ISO200 f/5 1/500s 25mm

東寺の五重塔も、内部公開されていて超広角レンズで撮ったら凄いだろう・・と思わせるような素晴らしい世界を堪能できた。
早咲きの桜があったので、誰しもが撮るだろう構図で1枚。
桜が満開になる頃はさぞかし綺麗だろうと想像できたけど、観光客の集中も予測できるので、そんな頃に撮る気は毛頭無い。

EOS R5 RF15-35mm F2.8L IS USM
ISO800 f/5.6 1/640s 35mm

街歩きの楽しみの一つに、飲食がある。
歩いて疲れたらちょっと寄って、その街にしかないような何かを頂く。
京都はそんな楽しみ方にも幅広く応えてくれる街なので、食文化の違いを味わう時間は必ず予定に入れていた。
 
今回は1泊なのでそのチャンスが多かったけど、そのチャンスの内にも定点観測的な店は必ず入れ込む。
そして選んだのは「京極 かねよ」だった。
 
この店、「日本一の鰻」と銘打っちゃう大正初期創業の老舗。
「きんし丼」なる鰻丼の上にだし巻き玉子が乗ってる映えるルックスで、初めて食べた時は「何じゃこりゃ?」な姿に大笑いした事を思い出す。

EOS R5 RF15-35mm F2.8L IS USM
ISO1600 f/5.6 1/160s 25mm

RF15-35mmの良いところは、こんな撮影にも対応できるところ。
ただし、レンズがデカいので間違いなく目立つのが悩ましい。
「きんし丼」の味は、まぁ、だし巻き玉子で鰻のタレがかかったご飯を食べるようなもので、今回はビールのアテを玉子にする感じで楽しんだ・・と。
 
この料理は滋賀県大津の「逢坂山かねよ」(明治5年創業:日本一のうなぎと銘打っている)が発祥とされているが、薄焼き玉子を乗せるスタイルは「京極かねよ」のオリジナルらしく、おなじ「かねよ」なのは「逢坂山かねよ」の暖簾分けが「京極かねよ」なのだとか。(現在は絶縁状態)
 
横浜は港町であり、外国文化の流入口だった事もあって「事始め」的な物や西洋文化の中の食が多く存在するが、京都は日本文化の中の食の幅が広いので、和食からの発展系が面白いと感じている。
今回の旅行で絶対食べたかったものの一つに「棒寿司」があって、それが楽しめる事を条件に飲み屋を探したりしていた。

EOS R5 RF35mm F1.8 MACRO IS STM
ISO1600 f/3.2 1/40s

ここで登場するのがRF35mm F1.8 MACRO IS STM。
EOS Rシリーズが出た時、10万円以下で買える唯一のレンズではあったが、防塵・防滴仕様では無いものの、ハーフマクロという近接撮影可能な光学性能があって、この様な食べ物撮影にはかなり有効だと感じている。
 
自分も、RF24-105mm F4LとRF35mm F1.8をR用に購入していたが、EF35mm F2 IS USMと使い比べてみるとRF35mmの方が高性能だと感じ、以来EF35mmを使用する事はなくなってしまった。
 
棒寿司は以前に京都の割烹旅館で食べて以来、すっかり好物となってしまったものだが、横浜ではまず手にする事ができないものなので、京都へ行ったら是非食べたい料理リストの上位にランクインしている。
 
今回は自家製棒寿司が楽しめる事をHPで謳っていたお店で、シメの一品としてオーダーさせてもらったが、高級料亭にも引けを取らない美味さがあって感激した。
 
RF35mmのマクロを使って撮ったら「dancyu」っぽい?って思った1枚。
まぁやっぱり、ちゃんと明かり決めてレンズもマクロ専用レンズがシフトレンズの方が良いねって思ったけど、酔っ払いながらの1枚だから良いって事にしてください。

EOS R5 RF35mm F1.8 MACRO IS STM
ISO1600 f/3.2 1/80s

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