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Branding Book Summary.#002

Branding Book Summary.
by Ken Kona
実績豊富で机上の空論ゼロのブランド戦略家が
片っ端からブランディング本を読んでみた。

#002
『小さな会社のブランド戦略』
村尾隆介著(PHP)

読みどころはココ!

著者は中小企業の
ブランド戦略の第一人者。
中学〜大学院まで
アメリカで教育を受け、
ホンダ退社後、
起業〜事業売却を経て
スターブランド社を設立。
「中小企業のブランド戦略」
というカテゴリをつくった人。

僕の元ボスです。

この本は村尾さんの1冊目の本であり、
中小企業のブランディングのバイブル。

いちばんの読みどころは…

「カバーの折り返し部分」!(笑)

表紙を開いて、
カバーの折り返し部分のことを
「ソデ」といいますが
ここに書かれていることがとても大切。

:::

BEFORE
(小さな会社の)ブランドの定義:
ロゴや印刷物などをオシャレにすること


NOW
(小さな会社の)ブランドの定義:
あなたのビジネスに関わるすべての人が
あなたの会社のファンになるような、
研ぎ澄まされた経営をしていること。

:::

一般的にはまだまだ誤解されています。

多くの人が目にするのは
「大企業のブランディング」

でも…
「大企業のブランディング」と
「中小企業のブランディング」では
根本が異なるのです。

大企業のブランディングとは、
ほとんどが「商品ブランディング」。

(または事業ブランディング)

中小企業のブランディングとは、
「企業ブランディング」がメインで
必要に応じて社長やスタッフの
「個人ブランディング」も行う。

↑は本に書かれていることではなく、
僕の解釈ですが…

でも、村尾さんの本は
僕が誰よりも読み込んでいるし
本に書かれていないことも含めて
僕のブランド戦略家としての源泉であり
一緒に仕事を進めてきたので
この解釈で間違いないはずです。

:::

大企業の「商品ブランディング」は、
ロゴや印刷物など(パッケージ)を
オシャレにすることが中心となるので
デザイナーやクリエイティブディレクターが
進めていけます。

しかし、

中小企業の「企業ブランディング」は、
デザインではなく経営のことなので
ロゴや印刷物などの話ではないのです。

==================
あなたのビジネスに関わるすべての人が
あなたの会社のファンになるような、
研ぎ澄まされた経営をしていること。
==================
これが中小企業のブランド戦略。

ここから各章の解説をしていきますね!

第1章「今こそ、小さな会社もブランドを目指すとき」
〜スモールビジネスを取り巻く環境の変化〜

>勝手に解説!
この章でいちばん大事なところは
「大好きなお客さまとだけお付き合いする時代」
理不尽なクレームや値下げのこと
ばかりな人たちとは付き合わない。
「お客さまは神様ではない」
そのために自分たちの価値を高め
しっかり想いを伝えねばならない。
特に下請けでやってきた製造業は
この考えにビックリしますね。
いきなり本業でそれをやるのは
難しいかもしれませんが新規事業
ではなら比較的カンタンです!
いまでは全国各地に一目置かれる
小さな製造業の会社はありますし。

第2章「小さなブランドと呼ばれる会社たち」
〜その地域・業界でキラリと光る、あの会社のエピソード〜

>勝手に解説!
この章では「ユニークなビジネス」
を紹介していますが、ここで大切
なのは「ユニーク」という言葉の
捉え方。
なぜか日本人の多くはユニーク=
風変わり、面白い、などといった
「ファニーな」イメージを抱く。
しかし本来の意味は「独特な」と
いう独自性や、特徴的なさま。
そういう観点でここに載っている
様々な会社の存在意義を考えつつ
読んでみるといいかもしれません。

第3章「生き方と働き方が一致している人の発想」
〜小さなブランドオーナーのメンタリティ〜

>勝手に解説!
ブランドオーナーに共通する12
のメンタリティ。
2番の「幸せに〜」の意味を履き
違えてしまう起業家も多いかなと。
いわゆる「ポエム」経営で利益を
出せない言い訳にしてしまう…。
8番の「ミッション」こそが重要。
ひとつ上のステージへ行ける人は
みんな強い使命感を持っていて、
そのために多くを犠牲にできる。
ポイントはこの2つの読み解き方
だと思います。

第4章「小さな会社をブランドに導くイメージトレーニング」

>勝手に解説!
村尾さんのブランドの話には必ず
出てくる「矢印の向き」の話。
経営に必要なもの(ヒトモノカネ)
を追い求めるのか、自分のところ
へ勝手に集まってくる状態にする
のか?この矢印の向きのことです。
普通の経営は「外向き」になって
いて、「内向き」にすることこそ
がブランディング。
言い換えたら「引力」。
僕はこれを「魅力」と呼んでます。

第5章「社長がブランドであること」

>勝手に解説!
いわゆる名物社長のような存在も
社長ブランド。そんなキャラ的な
存在でなくても、会社の見た目=
社長の見た目と考えるべき。
中小企業はお客さまとの距離が近
いからこそ、お客さまからも学生
からも見える。すなわち、会社=
社長なので、会社が打ち出すこと
に対して、社長自身も矛盾がない
ことがとても大切。
見た目も、マナーも存在すべてが。

第6章「スタッフがブランドであること」

>勝手に解説!
ここでのキーワードは「クレド」
ですね。
リッツカールトンのクレドが一躍
有名になりましたね。クレドとは
直訳すれば「信条」ですが、簡単
に言い換えるならば「行動指針」
や「働き方」と言えます。
中小企業の悪いところとして言葉
を難しく立派に見せようとすると
いうのがあると思います。
で、どこにでもある陳腐な感じの
文言になってしまう。
「行動指針」すら言わず、
「〜になるための7ヶ条」
とかにした方が浸透させやすいで
しょうね。

第7章「スモールビジネスが、かっこいい」
〜自分らしく生きるために起業するという選択〜

>勝手に解説!
いちばん大切な箇所は…、
「ブランド会社をつくるためには、
その事業が経営者の生き方そのもの
と言えるような強い使命感のある
ビジネスを展開すること」。

「ノブレス・オブリージュ」や
「フィランソロフィー」と呼ばれ
「多くを与えられているものは、
多くの責任がある」という考え方。
まさに筆者である村尾さんは、
こんな生き方をしています。


:::まとめ:::

小さな会社のブランド戦略が目指す
べきは、ミュージシャンのあり方。

ミュージシャンにお客さんはおらず
「ファン」しかいません。
ファンは新譜が出るとなったら視聴
せずとも予約購入してくれます。
値段で決めることはほぼありません。
そして勝手に色々な人へ勧めてくれ
るし、プレゼント等で何枚もCDを
買ってくれたりもします。
コンサートがあれば、少し遠くても
来てくれますしグッズも沢山買って
くれます。
いちいち見てねと伝えなくてもHP
やブログやSNSを頻繁にチェック
してくれます。
ミュージシャンが音楽以外の活動を
はじめるときも応援してくれます。
アパレルでも、レストランでも、
社会貢献活動でもなんでも。

これを会社に置き換えるとどうか?

新商品を「試さずに」買ってくれる。
競合他社と「価格の比較」をしない。
これは昨今のクラファンにも通ずる
ところです。

営業活動をしてくれたり、複数買い
をしてくれるなら「営業しなくても」
いい会社になります。

イベントなどの「集客」がいちばん
大変なので勝手に集まってくる状態
は最高です。

新規事業をはじめる時には、一から
お客さんを集めなくてはならないの
に最初から応援者が沢山いてくれた
らとても助かります。

このミュージシャンの話が、
僕が村尾さんの話を聞いていちばん
最初に衝撃を受けたことでした。
そのときのBGMは「U2」だった
と思います。

僕が中学の時にはじめて買ったCD
が「U2」だったので何か感慨深い
ものがあったのを覚えています。

:::おわり:::

さらにひとつひとつ、
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実績豊富で机上の空論ゼロ、
そんなブランド戦略家が主宰。
(コナケンタロウ)

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