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国語授業の「常識」を疑え! 著者 土居正博

 土居先生の本は自分自身を振り返る1冊となっている。最初の出会い本は、
「新卒3年目からグイッと飛躍したい!教師ための心得」という本だ。土居先生の本はなんせ読みやすい。「いつもなぜだろう?」と思って考えているが、その正体は掴めず・・・。掴んでしまったら、ダメか笑
と思いながら、読んでいる。ただ、いつも感じているのは、身近な話題をもとに実践を深掘りし、理論的に超具体的に述べている。ここが一番わかりやすい理由かもしれない。
 その土居先生が書かれた「国語授業の「常識」を疑え!」を今回、拝読した。今回も、土井先生が感じられている疑問や考え、つまり今回は「常識」を二つの言葉に置き換え言語化し、それをもとに実践をまとめた本だ。今までと違うのは、超具体と理論の二つだけでなく、土居先生の概念形成(土居先生の思考)がところところに現れていることが少し、今までと違うかもしれない。また、参考文献もいつも以上に多い。それだけ、思いの入ったご著書ということになるだろう。
 そんな中で、私が興味を持ったことは2つ。1つ目は、常識を「手法」と「概念」に分けていることだ。これは理論と実践、の観点から作られたものかもしれない(私の想像)。理論が概念、手法が実践というように、常識を理論と実践に分けて考えたのかと感じた。特に、手法常識は、学校の中に転がり込んでいるようにも思う。ただし、これは私の常識と隣の先生の常識は違うかもしれない。そんな意味合いも含んでいると感じた。
 2つ目は、現場での研究と本来の研究の違い。ここは私も感じることはある。現場の場合、数値や理論がどれだけ難しいことか・・・と思うことはある。本来、大切なことは目の前に児童であり、その児童が力をつけて変化をしたらいいはずだ。だから、研究というのは、概念からではなく、「手法」からになるのが現場の特徴。私自身も現場の人間だからとても共感できた部分は多い。それだけに、本書は、1章と2章と読み応えのあるから始まると行って良い。 
 もし、お手元にない方は、ぜひ読んでみてください。おすすめです!

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