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投球障害予防 -遠心力を利用する-

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スローイングプレーンとは投球中の上肢の軌道を面として捉えたものです

投球障害の名医で有名な信原病院の信原克哉先生が提唱したもので、投球中の上肢の軌道を面として捉えるもので、肩、肘、手の軌跡を見てます

このスローイングプレーンで考えていき、肩の状態を投球中の一瞬のポジションではなく、連続するモーションの一部として立体的に捉えることが重要ではではないかといった概念で考案されたものです。 

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A:シングルプレーン

シングルプレーンとはスローイングプレーン(面)が1つの軌道を描くものを指す

つまり、肩・肘・手がほぼ同じ軌道上を運動していくようなフォーム

 これは基本的に、オーバーハンド・スリークォーター・サイド・アンダーのどれにおいても面の傾きが異なるだけで、どれもシングルプレーンで投げることが障害予防の観点からは理想的です

ダブルプレーン.004

B:ダブルプレーン

ダブルプレーンでスイングプレーンがは2つの軌道を描くものを指します

いわゆる肘下がりの状態では、投球フォームでは肩から肘が描く軌道と、肘から手が描く軌道にズレがあり、2つの異なる面を描くフォームになります

このダブルプレーンでは肩・肘のストレスが大きくなり、投球障害につながる可能性が高いと考えられています

ダブルプレーン.005


 シングルプレーンでは、体幹の回転軸を基準に上肢の描く軌道が垂直に近い状態であり、体幹の回旋、腕を振る方向が一致しており力の伝達効率も良好です


 それに対して、ダブルプレーンでは上腕骨を軸(上図C)に回旋運動が起こっているので、肩の内外旋を過剰に使った投球になり、肩に負担が増大します。

また、上腕骨と前腕の軸にズレが生じる(肘屈曲)となるので加速期に肘に対する外反ストレスが増大し、肘の負担が増えます。


 肩・肘の負担を考えるとシングルプレーンの方が安全に長くプレーできるのではないかと考えます

 

ダブルプレーン.007

遠心力を利用する


 でんでん太鼓は軸を速く回せば回すほど、遠心力が大きくなってヒモは伸びて回転軸に対して垂直になっていきます。

ヒモも部分を投手の腕と考えると、回旋した力が腕にもかかります。

遠心力は回転中心から遠くなるほど大きくなります。

ピッチングの際もこの遠心力をうまく利用することが重要です。

 筋力の増大やスピードが速くなってくると肩・肘のストレスは増大してくるので

力の伝達効率が良いフォーム = 力の吸収効率も良いフォーム 

で投げることが障害予防に繋がるのではないかと考えます

ダブルプレーン.008


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