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いま、起業に興味があるZ世代が増えている理由

世界中の Z世代とミレニアル世代に対してSpotifyが行った意識調査「Culture Next 2020」を見たとき、驚くべき結果がありました。

なんとブラジル、ドイツ、イギリス、アメリカのZ世代の65%がすでに自身の「ビジネスを始めた」「始めるつもり」だと回答したんです。

僕は起業家であると同時に、U25起業家シェアハウスの審査員兼メンターでもあり、そしてエンジェル投資家をしています。あと、スタートアップを中心とした顧問業もしていたりします。

そのため、起業に関わる人と接する機会は人よりも多いほうだと思っているのですが、それでも海外の起業への意識がここまで広がっているという事実にはびっくりしましたし、そしてなんだかワクワクしてきました。

そこで今回は、Z世代がなぜ起業に対して興味を持っているのかについて調べた結果と、僕自身が多くの起業家や起業志望の方の話を聞いて考えたことをお話ししたいと思います。

①インターネット、SNSによって「働く」ことに対する考え方が変化した

Z世代の起業理由を考えるうえで、「SNS」は欠かせない存在です。

ネット社会が発達し、SNSを通じて自分の活動や考え方、生活について発信することが当たり前の時代がやってきました。

「いいね」や「リツート」で自分の考えに賛同してくれる人が簡単に確かめられるようになったことによって、ネットを通じて仲間や資金を集めることも可能になり、起業へのハードルも下がったわけです。

Z世代はデジタル技術を駆使して、当たり前とされてきた働き方や、従来の枠組みを根本からひっくり返しつつあります。会社で働きながら自分の好きなことを副業にしたり、「FIRE」と呼ばれるようなアーリーリタイアに憧れたり、企業選びの際に、リモートワークやフルフレックスで働けることを重視したり。

「自分らしく働くこと」や「ワーク・ライフ・バランスを設計する」ことへの関心が高まっている現状は、Z世代の職業観に強く影響を与えていると考えています。

②SDGsへの関心が高まり、起業で社会貢献したいという意欲が高まっている

また、「SDGs」の存在もZ世代に大きな影響を与えています

最近「サスティナブル消費」や「エシカル就活」という言葉を耳にすることが増えてきたように、Z世代は社会問題やそれをどう解決するかについて強い関心を持っているんです。

たとえば、若者が就活をする際、その企業独自のSDGsへの取り組みや社会貢献への姿勢を重視して企業選びをしたり、買い物の際も地球に優しい消費行動をしたいという意識が芽生えています。

まわりのZ世代の起業家たちを見ていると、起業は「社会貢献への手段」だと考えている人が多い印象です。お金を稼ぐことだけが目的ではなく、社会にどう良い影響を与えるかという視点が、今後起業へのモチベーションのメインになるのではないかと考えています。

③自己実現への欲求が強まっている

SNSが発達し、さまざまな人々の成功が可視化された世の中で、「何者かになりたい」「理想の自分になりたい」といった若者が増えてきたように思います。

実際に僕のまわりにいる起業したい人は、「自己実現をしたい」という想いで起業を考えているケースが多く、社会においてビジネスで自分の存在を表現したいという欲求が強まっているわけです。

僕自身、起業は自分らしさを咲かせる手段だと考えているため、僕の経営している「僕と私と株式会社」を自己実現の場として、社内独立を推進したり、会社をあげて起業家を支援したりしています。

④「DIYメンタリティ」が醸成された

皆さんは「DIYメンタリティ」という言葉をご存知でしょうか?

これはSpotifyが定義した言葉で、大学や企業に頼らず、デジタルなどを駆使して自分で道を切り開くZ世代の考え方を指す言葉です。「DIY」とは「do it yourself 」の略で、直訳すると「自分でやる」という意味になります。

Spotifyが行った最新意識調査「Culture Next 2020」によると、Z世代の半数以上が、自分たちより上の世代の行動や選択は、変化の激しい時代において当てにならないと見ていることが判明しました。

激動の時代を生きるZ世代だからこそ、独立心が芽生え、自分の力で自分の人生を作り上げようという意識が高まっているというわけです。
日本を含め、世界のZ世代の起業家たちはこの「DIYメンタリティ」を持って、社会を生き抜こうとしているのではないでしょうか。

国内で行われた起業への意識調査の結果では…

ちなみに、冒頭で提示した、Spotifyが行った最新意識調査はあくまでもブラジル、ドイツ、イギリス、アメリカを対象に行ったものです。最後に日本のリアルな意見を付け加えておきます。

GMOあおぞらネット銀行株式会社が起業意識のあるZ世代1,014名を対象に「起業」に関する調査をした結果は下記でした。

・起業を考えた理由は…
 1位「夢がある」、2位「社長になってみたかった」、3位「良いアイデアが浮かんだ」

・ “起業”を考える中でどのような思考が上位に来るのか聞いたところ…
1位「好きなことをしたい」(69.0%)、2位「新しい分野にチャレンジしたい」(29.5%)、3位「他人に雇われたくない」(25.2%)、4位「社会に貢献したい」(22.5%)、5位「一攫千金を狙いたい」(17.7%)。

調査によると、Z世代の多くは、「夢があり、好きなことをしたい」といった前向きな考えを持っている傾向があるそう。「僕と私と株式会社」でも社員全員を社長にする、という裏テーマがあります。Z世代起業家で溢れかえる未来も、そう遠くはないかもしれません。

(おわり)

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
他にもこんな記事を書いているので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです!

↓僕のプロフィール

今瀧 健登
僕と私と株式会社 CEO。Z世代の企画屋。97年生まれのマーケター。
睡眠よりも仕事が好き。12歳までサンタさんを信じていたが、今は己を信じることにシフトチェンジする。
若者に向けた企画・マーケティング会社「僕と私と株式会社」代表。デジタルネイティブ世代(Z世代)へのSNSを中心とした戦略立案から、新規潜在的顧客獲得に向けたアプローチ設計を得意とし、”サウナ採用”や”KANGOL MEN’S NAIL”などの商品の企画/設計を行う。
趣味はアイデンティティの確立。ナンバーワンよりオンリーワン派。

↓僕が経営するZ世代の企画会社「僕と私と株式会社」についてはこちらから


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