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夜の自由帳

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夜に考える、ぐるぐるとした出口のないこととかの、集積所です。
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#死骸

えいえんではないいちにち

えいえんではないいちにち

この気持ちがえいえんではないことがかなしいといってきみが泣いた日のことはすべてただしくて、ぼくは悲しいという理由で仕事に行かずに、てんじょうのチープなシャンデリア調の照明を写真に撮っていた
ぼくの周りにはいつも美人ででスタイルが良くてあたまのおかしな女の子がいて、名づけるならそれが日々だった

あしたなんてなくて、だからぼくたちは明日をおもい煩う必要なんてなくて、きょうのかなしみをすべてだとおもっ

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未来が来る

未来が来る

未来が現実に追いついてくる
喜ばしいことなのかもしれない
けれど、
未来がひとつ現実になるたびに、たくさんの、感情的に無限の、と言ってもいいけれど、可能性が殺されていく

可能性はイノセント
現実は暴力

ひとつ未来が現実になるたびに、可能性は過去の中の「在ったかもしれない」けれどももう実現することはない地平線の中に消えていく

未来は可能性を食べて生きている

友達と、過去の人でも「いい感じ」で

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月の化石

月の化石

星の死骸が集まる

星と星の間の空白を埋めるようにわたしたちは廻っていて、互いに繋ぎそびれた手が、宇宙の塵の中で所在なく浮かんでいる

いつか、掴めたかもしれない手、の、空白を握ることはできなくて、わたしたちには穴が空いている

埋めるための空白、わたしたちにはそれしかない
穴を、開けたのは誰か、なんてことをわたしたちは考えない
離れた人たちにだって、いい感じでいてほしいよねと、友達と話す

わた

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